板倉てつお 公式ブログ

企業立地奨励金 3年間で5300万

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こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。

今回は、高千穂町企業立地雇用促進条に基づき支給が決定した、2018年に神殿通りにオープンしたホテルへの奨励金についてまとめたいといます。

 

令和元年(2019年)度は2400万

高千穂町には「高千穂町企業立地雇用促進条例」という条例があり、「工場等の設置を奨励し、もって資源の開発、産業の振興及び雇用の促進に寄与すること」を目的としています。

具体的には、3年間の固定資産税の免除(実際には固定資産税にあたる金額を奨励金として町が交付)や、用地取得費用の1/4を助成(ただし、1000万が上限)するといった内容です。

ただし、対象に条件がいろいろとあり、例えば、固定資産総額が2000万以上や、従業員の新規雇用が5人以上などです。
また、新設か増設かによっても基準が異なりますし、工場か農林業施設かによっても基準が異なります。

昨年オープンしたホテルは基準を満たしているため対象となりました。
(※企業立地雇用促進条例の対象について詳しく知りたいという方は、担当課である高千穂町企画観光課にお尋ねください。)

3年間に分けて交付され、令和元(2019)年度は2400万、翌年度は1700万、翌々年度は1200万で、合計で5300万となります。

ちなみに、今回のホテルが町内で2例目の企業立地奨励金の交付事例になるとのこと。
じゃあ、1例目はというと、こちらも町内のビジネスホテルだそうです。

 

考え方は損して得とれ

町としてなぜここまでの金額を交付するのかというと、簡単に言うと、損して得とれという考え方です。

町として3年間で5300万を交付するのですが、4年目以降は固定資産税が入ってきます。
このホテルの場合、固定資産税は1200万円ほどになるとみられています。
つまり、最初の3年間は損をしますが、その後5年も経てば、元が取れるということになります。

また、町に税収が入るというだけではありません。
ホテルですので、宿泊客が地元にお金をより落とすことになります。
さらに町内の雇用の創出にもなります。

そのため、町としても奨励金を交付するメリットは十分にあるといえます。

 

課題は小規模事業者への支援

この奨励金は、企業側にも町にとってもよい制度だと思うのですが、先述の通り、今回のホテルを合わせても事例が2件しかありません。

理由としては、条例で定められている基準のハードルが高く、町内に多い個人レベルの事業者の場合、対象にならないからです。

自治体によっては、小規模の起業に対して支援するところもあります。
例えば、島根県邑南町では、スーパー公務員と言われる寺本英仁さんが、自己資金0円でも創業できる仕組みづくりをすることで、現在では起業するひとが続出しているそうです。

 

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高千穂町においても、今回のホテルのような大きな事業に対してだけでなく、邑南町のように小規模な事業者に対しても支援をする取り組みが必要だと思います。

執行部自身もその必要性は感じており、今後に期待したいと思います。

では、今回はこれで失礼いたします。

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