こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
4月7日に、安倍首相が新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を行いました。
海外のような強制力はないものの、自粛疲れでそろそろ気が緩むタイミングでの宣言には、感染拡大を防ぐという点においては一定の意義があると、個人的には思いました。
これからも手洗い、咳エチケットなど、感染予防対策に気を付けたいですね。
コロナでエンゲル係数が高騰
さて、新型コロナウイルスの影響が各方面に広がっているわけですが、そのひとつが、小中学生のお子さんがいる世帯です。
3月2日から臨時休校の要請が政府からあり、結局、そのまま新年度まで学校が休みになりました。
その結果、給食がなくなり、各家庭で子供の昼食を用意することになりました。
当然、食費がそれまで以上にかかります。
もちろん給食があれば給食費が発生しますが、月に3900~4600円程度です。
1食あたり、200円くらいですので、スケールメリットによるコストダウンができているといえます。
家庭で少人数の食事を作ると、けっこう食費かかりますよね。
ひとり親世帯など、もともと経済的に余裕のない世帯の場合、その影響はより大きくなります。
なぜなら、生活保護世帯や、それに準じる経済状況の家庭に対しては、給食費を援助する制度があり、実質、無料になります。
ちなみに、高千穂町の令和元年度末で、小中学生合わせて81世帯へ、こうした支援が行われています。
ところが、休校になって給食がなくなると、今まで全くお金がかからなかったところにお金がかかるようになる、というわけです。
都市部では、こども食堂のような取り組みもありますが、現時点で高千穂町にはそのような取り組みをしている団体の情報はありません。
社協が取り組む食の支援「おむす便」
食は命に直結するだけに、何らかの食の支援はないだろうかと、町の福祉保健課にたずねたところ、「高千穂町社会福祉協議会が食のリサイクルに取り組んでいる」という情報を教えてくれました。
さっそく、社協に問い合わせると、「おむす便」という取り組みを昨年の末から始めたところとのこと。
どのような取り組みか、簡単に説明すると、以下のようになります。
個人や企業が食材を社会福祉協議会に提供
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社会福祉協議会がとりまとめ
↓
希望者に月1回、5日分の食材をお届け
対象は、原則として18歳以下の子どもがいる家庭となっていますが、担当者のヒアリングにより必要と認められれば、その限りではないとのこと。
月に1回だけとはいえ、とても助かる取り組みですね。
寄付者、利用者とも、まだまだ少数
取り組みを始めたところで、手探り状態で進めているとのこと。
寄付者も利用者もまだまだ少ないのだそうです。
本来、こうした支援が必要であるにもかかわらず、支援を受けることに後ろめたさを感じる人もいるようで、「ぜひ、気軽に問い合わせをしてほしい」とのこと。
専用のホームぺージをつくられており、スマホやパソコンから申し込みをすることもできるので、「食費がちょっと大変・・・」という方は、気軽に問い合わせをしてはどうでしょう。
また、お中元やお歳暮でもらったものの「うちでは食べないよね」という方や、家の畑で何らかの作物をつくられている方など、食材の提供が可能な方も、寄付者として社協に連絡をしていただければと思います。
フードロスが減り、かつ、人の支援につながるとてもよい事業だと思いましたので、皆様のご協力をお願いします。
<参考リンク>
高千穂おむす便