こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
行政は、年度前に予算を編成し、年度が終われば決算となります。
議会は、決算の際に効果を検証し、よりよい事業にするための提言をしています。
行政は提言の内容を検討し、その内容が有効だと考えれば、提言内容を予算に反映していきます。
これを政策サイクルといったりします。
こんな感じです。
※議会だよりたかちほ No.106 より
今回は、前回の決算において提言した内容が、どの程度反映されているのか、議会だよりの記事をもとに、補足説明をしたいと思います。
提言1 ふれあいバスの利便性向上
ふれあいバスは全19路線あり、町内の主要な道は網羅しています。
しかし、高齢化に伴い、バス停の位置やコースの設定など、きめ細やかな対応が必要になってきています。
議会としては、公民館などの声を聞きながら、路線や時刻を、定期的に見直し、利用者の増加につながる努力をするように提言していました。
その結果、令和元年10月に2路線で若干の見直しが行われました。
内容としては、バス停の位置が若干変更になったり、バスが走るルートが若干変更になったりというものです。
しかし、その若干の変更により、利用客にとっての利便性が高まるのであれば、やらない手はありませんね。
※議会だよりたかちほ No.106 より
提言2 ふるさと納税担当者の増員
ふるさと納税は今や重要な歳入減のひとつです。
なぜなら、町税や交付税を伸ばすのは難しいですが、ふるさと納税は伸びる可能性が大いにあるからです。
ふるさと納税の寄付額が倍増したという事例は、けっこうあります。
宮崎県内をみても、都城市や都農町など、90億をこえる寄付を集めた自治体もあります。
しかし、やはり成果を出している自治体は、それなりにヒトをふるさと納税の担当にあてています。
これについては、私が以前、一般質問でも質問しました。
その当時で、都城市が正職員4名、都農町は正職員3名で、さらにそれぞれ臨時職員もその業務にあたっていました。
一方、高千穂町は、兼務の正職員1名と臨時職員が1名のみでした。
そのため以前から、ふるさと納税の業務には専属の正職員を配置するように提言していました。
その結果、令和2年度から、正職員が2名となりました。
今後のふるさと納税の寄付額に期待したいと思います。
※議会だよりたかちほ No.106 より
提言3 ふれあい給食を持続可能な体制に
町では、炊事が困難な高齢者や障がい者の方などを対象に、夕食をお届けする「ふれあい給食」という事業に取り組んでいます。
高齢化の進行により、利用者の増加が予想されます。
(令和元年度末で三田井・岩戸75名、田原・上野37名、合計112名の利用者)
また、この事業は有償のボランティアさんにより支えられていますが、人口減少により担い手の確保が難しくなることも予想されます。
(令和元年度末で、三田井23名、上野13名、合計36名が活動)
ふれあい給食の事業を持続可能な体制にするためには、ボランティアさんの確保が欠かせません。
さらに、価格は平成18年度から1食400円で据え置かれていましたが、近年の食材の高騰や消費税の増税などで、収支を圧迫していました。
そのため議会として、持続可能なふれあい給食のあり方を模索するよう求めていました。
担当のげんき荘とボランティアさんとの協議の結果、担い手の確保については、ボランティアさん同士の人脈を活用したり、さらに、社協との連携、町公報での募集などを考えているようです。
また、令和2年度から、価格を1食あたり50円値上げをし、450円となりました。
利用したいという方、あるいは、ボランティアをしてみたいという方がおられましたら、保健センターげんき荘(0982-73-1717)までご連絡ください。
※議会だよりたかちほ No.106 より
提言こそ議会の役割
私は議員になるまで、議員はそれなりの権力者だと思っていました。
ですが、町議会議員は、驚くほど何の権力ももっていません。
それでもできることはあり、数少ないできることのひとつが、こうした提言です。
提言を続けることで、行政にその考えが取り入れられ、予算がつくこともあります。
議員をさせていただいていて、私が最もやりがいを感じるのが、提言した内容が少しでも具体的な政策に取りれられた時です。
私個人としても、また、議会としても、町に対して建設的な提言を続けていきたいと思います。
また、皆様によい報告ができるよう頑張りたいと思います。
では、今回はこれで失礼します。