こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
行政は、年度の初めに、その年に取り組む事業について予算を組み、それを一つ一つ実行してきます。
ですが、良い意味でも悪い意味でも、思い通りにいかないこともあります。
予算が足らなくなったり、逆に余ったりします。
そこで、予算の変更がなされるわけですが、それが、補正予算です。
先の議会でも、多くの補正予算が組まれました。
その中に、不妊治療助成として、新たに170万ほどの補正予算が追加されました。
富髙友子議員から、不妊治療助成の状況説明を求める質疑があり、保健センター事務長から説明がありました。
これらについての概要を説明します。
恥ずかしながら、私は知りませんでしたが、町としての不妊治療費の助成制度は、昨年の平成28年度からはじまっています。
詳細は高千穂町のページをご覧ください。
詳細はこちら ⇒ 不妊治療費の助成制度について
不妊治療は、おおよそ5つの方法があります。
(1)経膣超音波による卵胞の大きさ、採血によるホルモン値、基礎体温などから排卵日を予測するタイミング法。
(2)内服薬や注射で卵巣を刺激して排卵をおこさせる排卵誘発法。
(3)事前に採取した精液から状態の良い精子だけを回収して、妊娠しやすい期間にチューブで子宮内に注入する人工授精。
(4)事前に精子と卵子を採取し、培養液の中で、自然に受精させ、受精卵がある程度成長したのち子宮に戻す体外受精。
(5)事前に精子と卵子を採取し、顕微鏡とガラス針を用いて人工的に受精させ、受精卵がある程度成長したのち子宮に戻す顕微授精。
これらの不妊治療は大きく2種類に大別され、
(1)(2)(3)が、一般不妊治療。
(4)(5)が、特定不妊治療です。
町として、今年度の不妊治療助成の予算として、当初、一般不妊治療について、3名分30万を、特定不妊治療について、6名分84万円を組んでいました。
ですが、すでに、予想を上回る申請があり、今後も希望者が見込まれることから、補正予算が組まれました。
実は、宮崎県としても、不妊に悩む方への特定治療支援事業に取り組んでいます。
こちらも詳細については、宮崎県のホームページをご覧ください。
詳細はこちら ⇒ 不妊に悩む方への特定治療支援事業
高千穂町と宮崎県で、対象者や助成内容は異なるのですが、うまく組み合わせることができれば、不妊に悩んでいる方に対して、大きな助けとなります。
例えば、宮崎県の特定治療支援事業の場合、夫婦一組に対し、治療1回につき、上限額15万円となっています。
(※例外もありますので、詳細は、県のホームページを参照してください。)
もし治療費が25万円だったとしたら、10万円が自己負担となるわけですが、さらに高千穂町の不妊治療助成を受けることができれば、残りの10万について、8割を助成してくれるので、自己負担が2万円になるのです。
25万円もかかる治療を、2万円で受けられるわけですので、この差は大きいですね。
晩婚化が進み、少子化がますます進んでいる日本にあって、こうした不妊治療はますます求められることと思います。
ですが、現状、保険の適応外の治療が多く、高額になりがちです。
経済的な理由で治療を断念するということがないよう、このような助成制度があることはとても良いことだと思います。
実際に、この制度があったから、不妊治療を受けたという人もいるとのこと。
行政として、できることは限られていますが、こうした治療がより普及し、妊娠を望むカップルの背中を押すことができれば、うれしいことですね。
興味のある方は、高千穂町 保健センターげんき荘(電話:0982-73-1717)まで、ご連絡お願いします。