こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
今回は、6月議会で議決した補正予算の中の、地域みらい留学について、まとめたいと思います。
地域みらい留学に697万円
地域みらい留学事業は、令和3年度から本格的に事業化された、高千穂高校魅力化事業の一環の事業です。
まず、地域みらい留学についての説明ですが、議会だよりの記事にあるとおり、内閣府による高校生の地域留学推進事業です。
地域みらい留学には2種類あって、1つは高校生の3年間を、自分が生まれ育った地域とは別の高校に留学するもので、もう1つは、高校2年生の1年間について、別の高校に留学するものです。
今回、高千穂町が取り組むのは、後者の、高校2年生の1年間を留学するものです(以下、高2留学)。
出典:地域みらい留学公式ホームぺージより
また、697万円の内訳の主なものは、コーディネート委託料に240万、アドバイザー委託料に120万、ポータルサイト構築に150万、留学生募集のためのパンフレットなどの制作費に100万円、などとなっています。
留学生にとってのメリットは
地域みらい留学は、一般的に、対象者は都市部の学生です。
また、受け入れ先の高校は地方の高校です。
そして、留学生側にとっての価値と、受け入れる高校側、さらには自治体にとっての価値があります。
まずは、留学生側にとっての価値が何なのか、考えたいと思います。
学校の教育課程についての基準を示している学習指導要領において、とても重要視されているのは、いかに「生きる力」を育むかということです。
生きる力とは、自ら課題を発見し、解決する力のことです。
この生きる力を育む環境として、地方の学校の生徒数の少なさや、地方ならではの学校と地域のつながりなどは、良い環境だと言うことができます。
生徒数が少ないということは、1人の役割は大きくなり、責任感や自主性、協調性が育まれます。
また、地域とのつながりは、少子高齢化や後継者不足などの社会問題をリアルに体験できます。
こうした社会問題についての解決策を試行錯誤することで、生きる力を育むことができます。
受け入れる側のメリットは
次に、受け入れる側のメリットについて考えてみたいと思います。
まず単純に、関係人口の増加があげられます。関係人口とは、移住する「定住人口」でも、観光に来るだけの「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わり続ける人々のことです。
また、高千穂高校のような比較的少人数の学校の場合、人間関係や価値観が固定化しがちですが、新たな留学生がやって来ることは、地元の学生にとっても多様な価値観を知る機会にもなります。
さらに、高校を核として地域の人とともに課題解決型地域学習に取り組むことは、地域活性化につながることが期待されます。
来たれ、高千穂高校へ
今年度は、現在の高校1年生に対して、来年度に留学する生徒を募集します。
九州で、高2留学での留学生を募集するのは、高千穂高校と、鹿児島県の1校だけです。
九州に興味があるという人は、ぜひ、高千穂高校への留学を検討していただければと思います。
出典:高2留学ガイドブックより
すでに地域みらい留学の全体のガイドブックが作成されていますのでで、ぜひ、詳細を確認していただければと思います。
今回はこれで失礼します。
<関連リンク>
●地域みらい留学公式ホームぺージ