こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
3月14日と15日は、議会の一般質問が行われます。
もちろん、私は今回も登壇します。
今回は、学校における不登校・いじめをテーマに質問をします。
私の主な論点をまとめたいと思います。
不登校の現状
最初に、現状についてまとめたいと思います。
まず不登校についてですが、文部科学省の発表によると、不登校の児童生徒数は年々増加しており、令和2年度は過去最高の人数となったようです。
傾向として増加していたところに、新型コロナウイルス感染症の拡大により、学校が休業となった期間が発生し、不登校気味だった生徒が完全に不登校になるなど、新型コロナが不登校を増加させる要因にもなっているようです。
不登校が長期化すれば引きこもりとなる可能性があり、さらに、引きこもりが長期化すれば、80代の親が50代の引きこもりの子どもの生活を支えるという、8050問題に発展する可能性もあります。
こうしたことは、本人や家族、社会にとっても決して望ましいものではありません。
高千穂町の現状は、教育委員会の発表(令和4年1月時点)で、小学生で3人、中学生で14人が、不登校、あるいは不登校気味とのことです。
いじめの現状
次に、いじめの現状についてです。
文部科学省の発表によると、いじめの認知件数は年々増加傾向にあります。
ただし、令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、学校が休業となった期間もあったため、近年ではめずらしく減少に転じています。
また、いじめの認知件数は、少なければよいというわけでもなく、また、多ければダメということもありません。
認知件数が多くとも、軽微なからかいともとれるケースについて、早期にいじめとして学校が認知し対応することで、いじめの重大事態を防いでいるという見方もできます。
高千穂町の現状は、教育委員会の発表で、平成30年度に111件、令和元年度に99件、令和2年度に109件、令和3年度(12月末時点)に53件とのことです。
論点1 少人数学級
まず私が主張したいのは、少人数学級です。
子どもたちの個性や能力や意欲は、他者から注目されていると感じることで維持されるそうです。
少人数学級であれば、教師が生徒のひとりひとりに向き合う時間が増え、生徒にあわせた指導もやりやすくなります。
日本は世界的に見ても、1学級の生徒数が多い状態です。
そのため、国あるいは宮崎県が、改善しようと努力はしています。
例えば国は35人学級を進めており、令和4年度から小1から小3が35人学級になるそうです。
また、宮崎県が、小1・小2について30人学級を、中1について35人学級をしています。
私が主張したいのは、国、県に加え、町が独自に予算を出すことで、例えば、町内の全学級を30人学級にする、ということはできないか、ということです。
論点2 タブレットの活用
2つ目の論点はタブレットの活用です。
令和2年度の取り組みで、現在、全小中学校の生徒に、1人1台のタブレット型パソコンが配備されています。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、学校が休業となった際も、オンライン授業などができるようにということで、国の予算付けもあり、全国一斉に配備されました。
自治体の中には、タブレットを活用し、平常時においても、不登校の生徒に向けたオンラインの授業をしているところもありますが、高千穂町はそこまでできていません。
私が思うのは、不登校の生徒に対し、タブレットを活用したビデオ通話で、せめて朝、昼、夕方の数回でよいので、ホームルームができないかということです。
いったん不登校の状態になると、生活のリズムがくずれがちです。
しかし、オンラインとはいえ、決まった時間にホームルームをすることで、規則正しい生活リズムを維持することができますし、何より学校や先生とのつながりを維持できます。
論点3 行政によるいじめ対応
基本的に、一般行政と教育行政は独立しています。
例えば、高千穂町の場合、いわゆる行政については町長がトップですが、教育については教育長がトップです。
仮に、いじめによる深刻な事態が発生したとしても、それは教育の担当分野ということで、町長の一般行政は何の権限もありません。
しかし、全国の事例を見ると、結果的に、教育行政だけでは解決に至らなかった事例もあります。
そこで、大阪府の寝屋川市では、独自の条例を制定し、いじめについては一般行政も解決に向けて動くことのできる体制を整備しています。
寝屋川市の素晴らしいところは、以前にいじめについての重大事態が発生したわけでもないのに、先手先手の対策として、こうした取り組みをしていることろです。
高千穂町において今のところ、いじめの重大事態は発生していませんが、先手先手の取り組みとして、寝屋川市と同様の条例を制定し、一般行政もいじめの解決に向けて動ける権限を持つべきだと思います。
傍聴におこしください
以上のような論点で、議論をしていきたいと思っています。
もしもご都合がつきましたら、ぜひ傍聴にお越しください。
実際の質問は、学校をもっと楽しいものにするために、コンピュータゲームを取り入れてはどうかなど、もっといろいろと提言しています。
そちらも、ぜひ、ご一読していただけると幸いです。
<関連リンク>
令和4年第1回高千穂町議会定例会 一般質問通告内容集約書
では、今回はこれで失礼します。