こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。

今回の記事では、道の駅と鬼八の蔵の管理・運営を７月から行う管理者に、町の出資で設立された高千穂まちづくり公社を指定した議案について、まとめたいと思います。

この議案についての結論からいうと、賛成多数で可決したのですが、採決では賛成した議員７人、反対した議員６人と、非常に賛否が分かれました。

さらに言うと、私は「反対」した1人です。
これまでも、私は議案に反対したことはありますが、たいていの場合は、私が一人で反対したり、せいぜい4人が反対する程度でした。

しかし、今回のように６人もの議員が反対したのは、異例の事態です。
昔の議会を知る人に聞いても、「ここまで賛否が分かれた審議は知らない」というほどです。

そのため、結論だけでなく、審議の過程についても、まとめたいと思います。
長くなると思いますので、何回かに分かれた記事になると思いますが、お付き合いいただけましたら幸いです。

まずは、その第一弾として、4月に行われた「まちづくり公社設立検討委員会」、および、5月に行われた臨時議会についてまとめたいと思います。

4月27日、設立準備委員会での店舗改修についての説明

令和３年度より、「設立検討委員会」が開催され、商工会、農協、観光協会など、町内の主要団体が集まり、町長が目指す、高千穂町全体でお金を稼ぎ、地域でお金を循環させる仕組みづくりについて、議論を重ねていました。

議会から2名が代表として委員会に参加しているのですが、私は令和３年の12月の委員会から参加していました。

そして、委員会の中で、「まちづくり公社」が高千穂町に必要であること、また、公社がまず取り組むべきこととして、町内２つの物産館の最適化と、そのための情報発信がふさわしいとの結論に至りました。

令和４年度となり、「設立準備委員会」と、委員会の名称が改められ、4月27日に委員会が開催され、公社設立の具体的なスケジュールなどについて、説明がありました。

その時に説明のあった内容は下記です。
・7月1日に道の駅、鬼八の蔵をリニューアルオープン
・人材の公募を4/28～5/27に行う
・道の駅は１～２週間程度、店を休み、内装工事する
・鬼八の蔵は6月の１カ月間、店を休み、内装工事する

これが、説明の時の資料です。

資料をみていただければわかるとおり、この時点では、道の駅について、6月の１～２週間程度で、内装工事をすることが予定されていました。

5月23日　高千穂町議会臨時会での店舗改修についての予算審議

道の駅と鬼八の蔵は、町の施設です。
施設の改修についても、町の予算で行います。
5月23日の臨時議会の際に、改修の予算が議会に提案されました。

実は私はこの時、事前に、ある人から情報を聞いていました。
その情報とは、「道の駅も6月の1ヵ月間、店を休むようだ」というものです。

4月27日に私が設立検討委員会で聞いていた説明では、「道の駅は１～２週間程度、店を休み、内装工事する」ということだったのですが、方針の変更があったのか。

私はそれを確かめるために、議会で質疑をしました。

Q.道の駅と鬼八の蔵について、いつ店を閉めて、いつ工事するのか。
A.鬼八の蔵は、５月３１日の１５時まで営業をして、その後、商品の搬出作業を６月４日まで予定している。
その後、内装改修がありまして、荷物の搬入を６月２５日から考えている。
道の駅は、業者が決まって、具体的な工程等、打合せをしなければ詳細は決まらないが、スタッフからの要望としては、鬼八の蔵と同様の日程を聞いている。

Q.設立検討委員会において、道の駅はできる限り営業をすると聞いていたが、方針転換があったということか。
A.業者が決まり、工程の打ち合わせをしないとはっきりした日程はでません。一番いい方法を業者と協議したい。

Q.道の駅と鬼八の蔵が同時に閉まるという状況もありえるのか。
A.ありえるが、利用者のことも考えながら、工程を考えたい。

Q.2つの物産館が同時に閉まると、いろんな影響がでる。そうならないよう、例えば、最初は鬼八の蔵を閉めて工事をして、そして鬼八の工事が終わったら今度は道の駅を閉めて、ということが理想と思うが、そういった時期をずらした工事を検討していただけるということでよいか。
A.そのように検討したい。

「道の駅も6月の1ヵ月間、店を休むようだ」という情報を事前に聞いていたのですが、上記のようなやりとりを執行部とさせていただいたので、改修の工事の日程について、配慮してくれるだろうと、期待がもてました。

こうしたやりとりを経たうえで、臨時議会の補正予算については、問題なく可決しました。

5月31日　町内放送

それから、5月31日の夕方の町内放送で、以下のような放送がありました。

「道の駅と鬼八の蔵は、店舗改修のため、6月1日から6月30日まで休館いたします」

私は正直、驚きました。
臨時議会でのやり取りは何だったのか。

執行部が改めて検討した結果、両施設とも、6月の1カ月間を閉めざるを得ない事情があったのだと思います。
しかし、このことで、私は執行部に対して不信感を抱くようになったのは事実です。

今回はここまでとします。
次回は、6月議会について、まとめたいと思います。