こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
現在、世界的な原油価格・物価高騰が社会問題となっています。
コロナ禍でさまざまな影響がある中で、私達の生活に、さらに追い打ちをかける状況です。
国は、これまでも、地域の実情に応じたコロナ対策の財源として、臨時交付金を交付していました。
そして、コロナ禍における原油価格・物価高騰についても、地域の実情に応じた対策をするべく、新たな臨時交付金が国から交付されました。
原油価格・物価高騰対策分の交付金 9632万円
まず、国から高千穂町に、原油価格・物価高騰対策分の交付金がどれだけ交付されているのかですが、9632万円となっています。
そして、5月の臨時会、6月の定例会、および7月の臨時会では、原油価格・物価高騰対策分の交付金を活用した事業の予算を含む補正予算が可決しました。
事業の詳細についてお伝えしたいと思います。
5月臨時会
(1)商品券配布事業
予算総額:6461万円
交付金充当額:4508万円
事業内容:町民1人あたり5000円分の商品券を配付
(2)農家のための燃油高騰対策
予算総額:120万円
交付金充当額:108万円
事業内容:チャ、ラナンキュラス、キンカンなど、施設園芸にかかる重油購入費についての補助金。JAの取り組みに上乗せするもの。
(※)5月臨時会において可決した上記2事業については、当初は、通常の臨時交付金を活用した事業として予算化されましたが、原油価格・物価高騰の臨時交付金が使えるということで、後に財源の組み換えをしています。
6月定例会
(1)子育て世帯生活支援特別給付金への上乗せ事業
予算総額:992万円
交付金充当額:893万円
事業内容:国が実施する対象児童1人あたり5万円支給する「子育て世帯生活支援特別給付金」について、町として2.5万円を上乗せし支給する。
(2)学校給食費援助事業
予算総額:695万円
交付金充当額:626万円
事業内容:2ヶ月分の給食費を補助し、児童生徒がいる世帯の経済的負担軽減を図る。
(3)直売所出荷者に対する燃油高騰対策
予算総額:488万円
交付金充当額:439万円
事業内容:道の駅、鬼八の蔵に出荷している生産者に対する燃油高騰対策。具体的には、令和4年4月・5月の売り上げの20%を補助。
(4)生活困窮者支援事業
予算総額:231万円
交付金充当額:208万円
事業内容:社協が実施している生活困窮者へ食材などを支給する事業への補助。
7月臨時会
(1)飼料価格高騰対策
予算総額:2178万円
交付金充当額:1960万円
事業内容:資料購入費として、母牛に5000円/頭、肥育牛に1万円/1頭を補助。想定として、母牛3,349頭、肥育牛504頭。
(2)原油原材料高対策利子補給事業
予算総額:1350万円
交付金充当額:720万円
事業内容:宮崎県の事業である「宮崎県原油原材料高対策特別貸付」において、利用者が負担する利子額を償還据え置き期間(元金の返済が発生せず利子のみ支払う期間)の最大3年間について町が負担し、町内事業者の経営安定を図る。
※上記、7月臨時会の内容は、議会だよりたかちほNo.115 発刊後の開会のため、議会だよりへの掲載がまだできていません。
所感
原油価格・物価高騰対策分の交付金は、以上のような事業に充てられています。
9632万円が交付され、現時点(令和4年7月議会終了時)で、残金が167万円です。
個人的な所感としては、農業に支援が偏っているなという印象です。
他の自治体では、ホテルや旅館などへの支援をしているところもありました。
通常の臨時交付金が、まだ4503万円残っているとのことですので、農業以外の業種への支援も、検討していただきたいところです。
次回の議会で、どういった事業がでてくるのか、見極めたいと思っております。
では、今回はこれで失礼いたします。