こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
先の9月議会における主な議案は、高千穂町におけるさまざまな会計の決算についてでした。
今回の記事では、令和3年度における決算について、まとめたいと思います。
令和3年度決算概要
自治体には複数の会計(お金の出し入れの記録)があります。
基本的な行政サービスを行うための会計である「一般会計」のほかに、国民健康保険や水道など、生活には欠かせない特定目的のための会計である「特別会計」や「企業会計」があります。
議会では、ひとつひとつの会計について審議し、決算に問題がなければ、議会として決算を「認定」します。
結論として、先の9月議会では、すべての会計を認定しました。
下の表に、それぞれの会計についての決算をまとめています。
また、表の下には町の借金、貯金の状況も掲載していますので、ご確認ください。
審査における質疑と付帯意見
いろいろな会計がありますが、中でも最も時間をかけて審査するのが一般会計です。
そのため、決算だけを審査する特別委員会をつくり、3日間かけて行います。
その中で、議員側から執行側に様々な質疑をするのですが、その主なものについて、議会だよりに掲載しています。
また、決算を議会として認定したのですが、その際、議会としての意見を付して認定しています。
これを付帯意見といいます。
つまり、議会として認定はするけど、これらの意見について今後の行政に反映させてね、ということです。
主な付帯意見についても、議会だよりで掲載しています。
収支状況の詳細
議会だよりでは、単年度の歳入・歳出だけではなく、前年度までの収支の累積を除外した「単年度収支」や、さらに実質的な黒字・赤字を差し引いた「実質単年度収支」まで掲載しています。
議会だよりでも見出しにあるとおり、実質単年度収支が8年ぶりに黒字となりました。
要因はさまざまにありますが、ひとつには、国から交付される交付税が、想定よりも多かったことがあげられます。
しかし、今年度(令和4年度)については、交付税の減少が見込まれていることから、実質単年度収支の黒字は続かないだろうと、私は予想しています。
なお、歳入、歳出の内訳については、議会だよりではなく、広報高千穂2022年10月号をご覧ください。
まとめ
令和3年度の一般会計は8年ぶりに実質単年度収支が黒字となるなど、財政状況は好転したように見えます。
しかし、本町は交付税への依存度が高く、今後は交付税の減少が予想されているため、この黒字は長くは続かないと思います。
また、付帯意見を見て分かるとおり、個々の行政に目を向けると、さまざまな課題があることも事実です。
さらに、今年度、令和4年度に発生した台風14号の被害が大きいことから、今後の復旧・復興のための支出は大きくなると思います。
これからも、課題のひとつひとつについて解決していく政策を、議会として提言していきたいと思います。