板倉てつお 公式ブログ

議員発議で3人を名誉町民に

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こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。

今回の記事では、ちょっとめずらしい議案についてまとめたいと思います。

3人を高千穂町名誉町民に

令和4年9月議会で、元宮崎県議会議長の緒嶋雅晃氏、前高千穂町長の内倉信吾氏、高千穂神社宮司の後藤俊彦氏の3人に、高千穂町名誉町民の称号を贈与することが、全議員賛成のもと可決しました。

また、称号贈与のセレモニーは、10月30日に武道館で行われた高千穂町町政施行100周年記念式典の中で執り行われました。写真はその時の様子です。


偉大な先人の功績に敬意を表しますとともに、3人ともまだまだ健在でありますので、今後ますますのご活躍をお祈り申し上げます。

議案は議員発議で

3人の方の功績を書き出すと、それだけで数ページになりますので、詳細については議会だよりに譲りたいと思います。

ここでは、この件が議会でどのように進められたのかについて書きたいと思います。

そもそも、なぜ議会の議決が必要だったのかというと、高千穂町名誉町民条例という条例の中で「名誉町民の決定は、町議会の議決を得なければならない。」と定められているからです。

私が事前に聞いた限りの説明では、執行側の考えとして、3人に名誉町民の称号を贈りたいが、過去の事例では議員が議案を提出しているとのことで、慣例に従い、議員から3人に名誉町民の称号を贈与する議案を提出してくれないかという打診があったようです。

そのため、議員発議による議案提出となりました。
もちろん、執行側からの議案提出も可能なのですが、過去の慣例に従ったということになります。

名誉町民になるとどうなるのか

ところで、名誉町民の称号が贈られると、どのようないいことがあるのか、金一封でももらえるのかなど、気になりますね。

実は、条例の中で、そのあたりのことも定められており、次のようになっています。

第4条 名誉町民に対しては、次の礼遇を与えることができる。
(1) 町の公の式典への参列
(2) 死亡の際における相当の礼をもってする弔慰

「町の公の式典への参列」については、そのままの意味ですので、分かるかと思います。
「死亡の際における相当の礼をもってする弔慰」は、少しわかりにくいかもしれませんが、具体的に説明すると、名誉町民の方が亡くなられた際、町葬として、町の予算で葬儀を行うということです。

以前、安倍晋三元首相の「国葬」に対して、「法的根拠がない」として反対する意見が見られましたが、高千穂町の名誉町民についての町葬については、条例できちんと定められているというわけですね。

これまでの名誉町民

名誉町民の称号が贈与されたのは、今回の3人以前には、5人の方がおられます。
時系列でまとめると、以下のようになります。

佐藤寿(さとうひさし)氏
議案提出:議員発議
贈与年月日:昭和46年7月16日(65歳)
受贈状況:故人/高千穂小体育館
生年月日:明治39年1月30日
死亡年月日:昭和46年7月15日(65歳)
町葬状況:昭和46年7月22日執行/高千穂小学校体育館

甲斐徳次郎(かいとくじろう)氏
議案提出:議員発議
贈与年月日:昭和52年4月1日(87歳)
受贈状況:生前/野方野甲斐家
生年月日:明治23年9月5日
死亡年月日:昭和55年4月14日(89歳)
町葬状況:昭和55年4月19日執行/管理センター

坂本来(さかもときたる)氏
議案提出:議員発議
贈与年月日:昭和57年12月18日(69歳)
受贈状況:生前/熊本市中央病院
生年月日:大正2年11月7日
死亡年月日:昭和58年2月16日(69歳)
町葬状況:昭和58年3月8日執行/管理センター

甲斐畩常(かいけさつね)氏
議案提出:議員発議
贈与年月日:平成3年3月27日(77歳)
受贈状況:生前/役場大会議室
生年月日:大正3年2月16日
死亡年月日:平成15年7月7日(89歳)
町葬状況:平成15年8月9日執行/管理センター

佐藤猶薫(さとうなおしげ)氏
議案提出:議員発議
贈与年月日:平成12年1月21日(89歳)
受贈状況:故人/役場大会議室
生年月日:明治44年6月20日
死亡年月日:平成11年12月24日(89歳)
町葬状況:平成12年1月25日執行(社葬合同(神楽酒造))/管理センター

まとめ

「人は石垣、人は城」という武田信玄の名言があります。
あるいは、「事業は人なり」という松下幸之助の名言もあります。

やはり、最終的には、「人」ですね。

高千穂町には100年の歴史があり、その中で多くの人々が、それぞれの立場で頑張ってこられたからこそ、今の高千穂町があります。

その先頭に立って頑張ってこられた方の代表ともいえるのが、名誉町民だと思います。
改めてその功績に、深く敬意を表しますとともに、後に続く私たちが、よりよい高千穂町にするために、頑張っていきたいものですね。

では、今回はこれで失礼します。

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