こんにちは。
元高千穂町地域おこし協力隊の板倉です。
先日、高千穂町で、サルタフェスタという地元のイベントがありました。
町内で最大規模の夏祭りで、多くの家族連れや子供たちが訪れるイベントです。
私は地域おこし協力隊の時からこのイベントの実行委員に参加し、3年連続で裏方をさせていただきました。
個人的に、私はこのイベントがとても好きです。
都会のイベントであれば、イベント会社に丸投げをすることも珍しくありません。
ですが、サルタフェスタは、有志で集まった実行委員が主催し、企画から運営までしています。
しかも、実行委員の面々は、20代、30代の若者が中心です。
とはいえ、それなりの規模のイベントということもあり、お金については、行政が負担しています。
そのため、事務局として行政スタッフが入っています。
なぜ、私がこのイベントが好きなのか。
理由は2つあります。
1つ目は、実行委員は、有志により集まった人達だという点です。
もしこれが、やりたくもないのに、仕方なくやっているという実行委員によって主催されたなら、まったくイベントとして魅力を失うことでしょう。
実行委員のメンバーは、日中は仕事をしているため、実行委員会の会議をするのは、いつも夜19:00からでした。
とくに、開催日前の1週間ほどは、連日集まって、準備にあたりました。
その間は、毎日、21:00を超えていました。
もちろん、全員、ボランティアです。
誰一人、弱音や愚痴をはかず、ただ、よりよいイベントにしようという思いで、集まっていました。
そんな人達と行動を共にすると、こちらが元気をもらえるのです。
2つ目は、民間主導の企画を、行政がバックアップしている点です。
すでに説明した通り、サルタフェスタは有志で集まった実行委員が、全て企画、運営をしています。
そして行政は、実行委員会のバックアップに徹しているのです。
また、民間と行政の距離がとても近く、お互いに相談しながら進めていきます。
民間を行政が助け、行政を民間が助ける関係が、とてもうまく機能しています。
私は、地域おこしに求められるのは、
自らこうゆうことをやりたい、という意志と、
その実現のために、民間と行政が一体となることが必要だと思います。
イベントは1日で終わりますが、イベントの準備で何度も集まり、苦楽を共にした仲間と育まれたポジティブな熱量は、イベント後も続きます。
これは、今後、この地域全体を活気づける大きな火種となることは、間違いないでしょう。
こうしたイベントが今後もずっと続くことを願ってやみません。
そして、さらに、このイベントだけでなく、より多くの場面で、民間と行政の良好な関係を築くことができたなら、地域力は、さらに強力なものとなると思います。
日本の地方は、これまで経験したことのないレベルで人口減少、超高齢化社会への対応が求められます。
よりよいイベントにしたい、よりよいまちにしたいという有志の思いと、その思いを受け止め、がっつりタッグを組む行政は、これからの地域活性化には不可欠です。
その可能性を大いに感じさせてくれるこのサルタフェスタというイベントが、私は好きです。
来年はどんなイベントになるのか。
今から楽しみです。