こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
議会報を発行してから間もなく1ヶ月です。
読んでいただけましたでしょうか?
議会報を作る側として残念な点がひとつ。
それは、誌面の関係で、議会で話し合ったことのごくごく一部しか、掲載ができないということです。
前回の議会(平成29年第4回)で、私は初めて一般質問をしました。
制限時間である1時間をみっちりかけて、町長をはじめ、執行部とやりとりしたのですが、それがたったの半ページ、、、。
掲載できていない内容がたくさんあるのです。
というわけで、今更、昨年末の議会ネタかよというツッコミも聞こえてきそうではありますが、一般質問をさせていただいた内容について、もう少し詳しくお伝えしたいと思います。
一般質問の詳細は、こちらをご覧ください。
↓
H29第4回定例会一般質問.pdf
一般質問としては、「世界農業遺産、ユネスコエコパークの認定を生かした取り組みについて」3点、質問しました。
1つが、議会報にも掲載した「ブランド認証制度について」。
2つめが、「ファンドや基金を財源とした民間による地域活性化活動の助成について」。
3つめが、「案内看板について」です。
今日は、このうちの、「ブランド認証制度について」詳しく説明したいと思います。
まず、質問の背景にあるのが、高千穂町が、2015年12月に世界農業遺産に、2017年6月にユネスコエコパークに認定されたことです。
私も議員という立場上、いろんな話が入ってくるのですが、こうした認定について聞くのが、「認定されたのはいいけど、それで実際どんなメリットがあるの?」というもの。
これはあくまで私個人の考えですが、こうした認定はあくまで資源にすぎません。
この資源をいかに活用するかは、行政はもちろん、地元のとりくみ次第です。
高千穂町においては、認定されてまだ間もないこともあり、認定を活用するというところまでいけていないと言えるでしょう。
では、具体的にどのような活用がいいのかとなりますが、そのひとつが、私はブランド認証制度だと思います。
ブランド認証制度が最もうまくいっている事例は、「トキと共生する佐渡の里山」として、2011年に世界農業遺産に認定されている新潟県佐渡市でしょう。
現在、佐渡市にて一旦絶滅したトキを増やそうとしていることは、ご存知かと思います。
そのため、佐渡市の生産者の中には、単にお米を生産するのではなく、トキにとって暮らしやすい環境を提供するために、お米作りをしている農家が多数いるのです。
もちろん、通常の作り方よりも手間はかかります。
にもかかわらず、普通の新潟県産コシヒカリとして、同じ金額で買われてしまうという問題を抱えていました。
そこで、トキにとって暮らしやすい方法で生産されたお米を「朱鷺と暮らす郷」としてブランド化し、通常の新潟県産コシヒカリと差別化する仕組みをつくったのです。
さらに、行政、農協と連携し、営業を強化。
その結果、ブランド化、差別化に成功し、通常のコシヒカリよりも高値で販売できるようになり、農家の収入もアップしたそうです。
トキのためにもなり、農家のためにもなる。
すばらしい取り組みですね。
ぜひ、高千穂郷・椎葉山地域でもこうしたブランド認証制度ができればと思います。
(出典:トキとの共生を目指した環境保全型農業の推進(新潟県))
じつは、このブランド認証制度ですが、議会で話題にあがったのは今回が初めてではありません。平成28年第二回定例会の一般質問の中で、町長自ら言及しており、28年度中に策定する計画とのことでした。
それが1年たってもまだできていない状況で、今の進捗状況はどうなっているのか?というのが、私の質問でした。
答弁としては、議会報にも書いている通り、本地域の農産物は、佐渡のケースと異なり、多品目にわたっており、それぞれの品目で基準を検討せねばならないからとのことで、まずは当地域の代表的な作物である米、茶、椎茸について、今年度中に認証基準を策定したいとのことでした。
この一般質問をしたのが昨年末のこと。
今年度、あとわずかですが、現状はどうなのでしょう?
また、現状がわかれば、発信したいと思います。
それでは今回はこれで失礼します。