こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
人口減少社会の日本。
人が少なくなれば、当然、空家が増えることになります。
2013(平成25)年の国の調査によると、全国の空き家の総数は約820万戸、空家率は約13.5%になるそうで、どちらも増加しているそうです。
そのような背景から、国では2014(平成26)年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」(以下、空家法)が交付されました。
空家法の第四条には、次のように書かれています。
市町村は、(中略)空家等対策計画の作成及びこれに基づく空家等に関する対策の実施その他の空家等に関する必要な措置を適切に講ずるよう努めるものとする。
高千穂町の動きとして、まず現状を把握するべく、2017(平成29年)に、公民館ごとに調査しました。
すると、あるもんですね。空家が。
(写真提供:高千穂町建設課)
調査の結果、2018(平成30)年1月現在、町内で603棟の空家を確認しており、空家率は5.0%となっています。
(高千穂町空家等対策計画(平成30年2月)より)
このなかには、すぐにでも住むことができる空家も194棟もあります。
(高千穂町空家等対策計画(平成30年2月)より)
一方で、移住したいけどなかなか家が見つからないという声もあります。
マッチングがうまくいっていないといえます。
そうした背景から、高千穂町は、空家の有効活用を促進し、移住定住を促進することを目的に、「高千穂町空家等対策計画」(以下、空家計画)を2月に策定しました。
高千穂町空家等対策計画について
→詳細はコチラ
さらに3月議会において、この計画を実際に進めるための「高千穂町空家対策の推進に関する条例」を可決しています。
そもそも、空家の管理責任は誰にあるのでしょう?
空家法第三条には、次のように書かれています。
空家等の所有者又は管理者は、(中略)空家等の適切な管理に努めるものとする
当然と言えば当然なのですが、実際として、きちんと管理できていない空家があるのです。
先ほどの円グラフを再度見ていただくと、「腐食して危険」とされた空家が114棟もあることがわかります。
このように、倒壊等により近隣に危険をもたらすおそれのある空家のことを、「特定空家等」といいます(※冒頭の写真参照)。
特定空家等と判定した空家等に対しては、 周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置を行います。
まずは、所有者等への「助言・指導」から始め、それでも改善がない場合には「勧告」、「命令」を段階的に行ったのち、最終的には、所有者等の負担による「代執行」を行うこと も検討します。
また、町として、除却費用の1/2(最大50万円)を補助するとのこと。
ただ、これはあくまで最終手段。
大切なのは、空家をいかに活用するかです。
先ほども言いましたが、そのまま使用可の空家が194棟、さらに、少し修繕したら使用できる空家が169棟もあるのです。
そもそも、使用可能な空家であっても、その所有者の方が、購入者や入居者を募集していないのはなぜでしょうか?
アンケート調査の結果、もっとも大きな原因は「どうしたらいいのかわからないため」だそうです。
(高千穂町空家等対策計画(平成30年2月)より)
高千穂町内に空家を持っているけど、どうしたらいいかわからないという方に、耳よりな情報です。
主に町内で活動されているNPO法人一滴の会は、高千穂町の空き家バンクを運営しています。
(一滴の会HPのスクリーンショット)
また、空き家バンクの他、空家を定期的に見回り簡易的な管理を代行するサービスも行っています。
(一滴の会HPのスクリーンショット)
どうしたらいいかわからないという方は、ぜひ、連絡をとってみてはいかがでしょうか?
では、今日はこれで失礼します。