こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
今日は、祖母山林道の整備についてまとめたいと思います。
2017(平成29)年のビッグニュースの一つは、祖母・傾・大崩山系とその周辺地域が、ユネスコエコパークに登録されたことでしょう。
画像は三秀台からみた祖母山。左から3つ目の凸が祖母山です。
世界遺産が手つかずの自然が対象なのに対し、ユネスコエコパークは、自然と人間社会の共生が目的です。
この地域は高千穂郷椎葉山地域として世界農業遺産に認定されるなど、持続可能な農林業の文化が発展し、また神楽に代表されるように、自然への畏敬の念が根付いています。
そうしたことを受けて、ユネスコエコパークに登録されました。
詳細は祖母・傾・大崩ユネスコエコパークのホームページをご覧ください。
祖母・傾・大崩山系のうち、高千穂町にある山が祖母山です。
祖母山は宮崎県で最高峰で、日本百名山の一つになっており、以前より登山客に人気のある山でした。
ユネスコエコパークに登録されたことで知名度が上がり、地元の方によると、昨年の認定後はいつも以上に登山客が訪れているのだそうです。
祖母山を登る際、県道8号線から旧五ヶ所小学校方向へ右折し、北谷登山口まで車で行って、そこから登っていきます。
(高千穂町観光協会のホームページより引用)
ただ、問題がひとつ。
北谷登山口までの道が、未舗装の林道で、とてもでこぼこした道だということです。
どんな道かというと、こんな感じ。
分かりにくいかもしれませんが、凹凸があるため、くぼんだ所に若干水が溜まっています。
晴れが数日続いた日に行ったのですが、このような状態でした。
道が悪いことは、先ほどのパンフレットにも書いてはいます。
とはいえ、せっかく来てくださる登山客の方には、気持ちよく北谷登山口まで行って、登山を楽しんでいただきたい。
というわけで、北谷登山口にいたる道を舗装する事業が、今年度から始まります。
ただ、今回舗装されるのは、祖母山登山口(祖母嶽神社の一の鳥居)から北谷登山口にいたる林道についてです。
旧五ヶ所小学校から祖母山登山口(祖母嶽神社の一の鳥居)にいたる町道部分には未舗装部分があるのですが、そこについては、まだ事業化されていません。
ややこしいので、整理すると、こうなります。
なぜ、奥の林道から舗装されることとなったのかというと、理由の一つには、林道のすぐそばに、五ヶ所地区営農飲雑用水施設の取水施設があるのですが、降雨で土砂が流れるなどの環境負荷が少ない林道整備が求められたからです。
今まで降雨等で水が濁ったことはないとのことですが、今後、登山客が増えることで、未舗装の林道がさらに荒れ、今以上に土砂が流れ、水源に影響がでないとも言い切れません。
また、環境負荷の少ない道路を整備することは、ユネスコエコパークに登録されたからこそ必要だと思います。
こうしたことから、奥の林道の舗装を優先したという執行部の考えです。
祖母山林道の舗装事業は今年度から2ヶ年計画で実施されます。
祖母山登山口(祖母嶽神社の一の鳥居)から北谷登山口にいたる2.2㎞のうち、今年(平成30年)度は994mを舗装する計画で、予算額は3,160万円(設計費用含む)。
議会として可決しています。
残りの1,206mは来年度に実施予定です。
このように、時間はかかりますが、徐々に整備がされることで、祖母山へのアクセスがよくなるとともに、環境にも配慮された整備がされることはうれしいですね。
また、登山をされるというかたは、宮崎県作成のパンフレットに詳しく登山ルートなども書いていますので、参考にしてください。
それでは、今日はこれで失礼します。
気をつけて欲しいのですが、林道の舗装は度々荒れるケースがあります。親父山登山口付近の林道が良い例ですが、流水が舗装と地盤の間に入り込んで土砂を流し、表面が大きくデコボコした舗装路になったりします。要は、林道の舗装は舗装工事も大変でしょうがその後の維持管理が里道以上に大変だということです。
それにしても手前の町道の部分より先に奥の林道部分が舗装されるというのは、なんとも変な感じですね。たぶん、工事車両の出入りで町道未舗装部分の荒廃が進むと思いますが、大丈夫なんでしょうか。
コメントありがとうございます。
返信が遅くてスミマセン。
確かに作る以上に、その維持管理が大切ですね。
親父山登山口付近の件は初めて聞きました。
町道未舗装部分より先に林道を舗装する事は私も不思議に思いましたが、林道について使える県の補助事業の関係で、先に奥の林道が舗装されるとのことでした。