板倉てつお 公式ブログ

制度のもれを防げ! 養護老人ホームときわ園の改修について

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こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。

今日は、高千穂町の田原地区にある、養護老人ホームときわ園について、まとめたいと思います。

日本全体が人口減少していますが、なかでも高千穂町のような地方は、人口減少の先進地です。

ですが、高千穂町内の人口の内訳を見てみると、65歳以上の高齢者については、人口が増えています。

まだしばらくは、高齢者の人口増加が予想されており、高齢者に対する福祉や介護は、今後ますます求められることは間違いありません。

2017(平成29)年11月1日現在、高千穂町内の高齢者福祉分野の施設や在宅介護を支援する事業所がどれくらいあるのかというと、以下の通りとなっています。

上記の表の、「養護老人ホーム」がときわ園のことになります。

「特別養護老人ホーム」や「有料老人ホーム」など、同じような名前ですが、他と異なる点があります。

「特別養護老人ホーム」や「有料老人ホーム」は、介護サービスを受けることが前提の施設です。

一方、「養護老人ホーム」であるときわ園は、「65歳以上の高齢者で、家庭環境や経済的な理由により家族と同居できない方」で、「原則として一部介助で自立できる方」を対象としています。

さらに言うと、入居者が再び社会に復帰できるように、一時的に支援するための施設です。

つまり、介護サービスを受ける方の施設ではありません。

また、「経済的な理由」により入所される方が対象の施設のため、利用料は他の施設に比べ安くなっています。

まとめると、このようになります。

上の表で、特別養護老人ホームの対象が要介護3以上となっていますが、これは、2015(平成27)年の介護保険法改正により定められたものです。

この改正以降の課題として、要介護1・2の人が施設に入りたいと思っても、有料老人ホームしか選択肢がないため、経済的に難しいケースがあることです。

養護老人ホームでも、介護サービスを受けられないわけではありませんが、条件があります。
条件とは、特定施設入居者生活介護の指定を受けることです。

特定施設入居者生活介護とは、特定施設(ここでは養護老人ホームのこととご理解ください)に入居している要介護者を対象として行われる、日常生活上の世話、機能訓練、療養上の世話のことで、介護保険の対象となります。

では、どうすれば、特定施設入居者生活介護の指定を受けられるのかというと、いろいろな基準を満たす必要があります。

例えば、床はフローリングである必要があります。

現在、ときわ園には下の画像のように畳の部屋もあるため、上の画像のようなフローリングに改修する必要があります。

その他、ナースコールの設置。
介護用の入浴機器の設置、なども必要になります。

そのため、ときわ園で特定施設入居者生活介護の指定を受けるべく、平成30年度でときわ園を一部を改修する予算として863万円が組まれました。
(ときわ園は定員55名、ショート3名の施設ですが、そのうち、16名分とショート1名分について、指定を受ける予定です。)

今後は、7月頃には改修にめどをつけ、10月までに特定施設入居者生活介護の指定を受け、10月以降は介護サービスを提供できる体制にする予定です。

特定施設入居者生活介護の指定をとることは、介護保険法改正によりできた制度のもれを防ぐ、よい施策だと思いました。
議会として可決しています。

ただし、特定施設入居者生活介護の指定を受けたとしても、「65歳以上の高齢者で、家庭環境や経済的な理由により家族と同居できない方」という入所の条件は残りますので、要介護1・2のすべての人が入所できるわけではありません。

その点、ご注意ください。

では今回はこれで失礼します。

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