板倉てつお 公式ブログ

地方ならではの政治の仕組み これが二元代表制だ!!

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こんにちは。
元高千穂町地域おこし協力隊の板倉です。

私が住んでいる高千穂町では、来月、町議会議員選挙があります。
なんだ、また選挙かと思われた方もいるかもしれません。
おそらく、「またか」と思われた方は、2016年7月に行われた、参議院選挙をうけてのことかもしれません。

町議会議員選挙としては、4年ぶり。
さらに、前回は無投票だったので、実際には、8年ぶりの町議会議員選挙となります。

つまり、一口に選挙といっても、いろいろな選挙があるわけです。

 

整理すると、次のように大別されます。
●衆議院議員選挙
●参議院議員選挙
●地方議会議員選挙
●地方公共団体の長の選挙

このほかにも、再選挙や、補欠選挙などありますが、基本的にはこの4つです。
当然のことながら、衆議院、参議院は国政選挙で、地方とは都道府県および市町村です。

ここで、あれっと気づくことはありませんか?

地方は、その長を決める選挙があるにもかかわらず、国のトップを決める選挙はありません。
この点が、国と地方の大きな違いの一つです。

もう少し詳しく書くと、国政においては、長である総理大臣は有権者が直接選ぶことができません。直接選挙でえらばれるのは国会議員だけで、議会における最大多数の政党の代表が総理大臣となります。
これを議院内閣制といいます。

一方、地方においては、議員と首長の両方を、有権者が直接選挙で選出します。
これを二元代表制といいます。

 

二元代表制って、あまりなじみのない言葉だと思いますが、つい先日、ニュースで大きく取り上げられました。

こちらは、今年7月3日の毎日新聞からの引用です。

 

小池氏 都知事に専念へ 「二元代表制」に配慮

「都民ファーストの会」は3日、代表を務めていた小池百合子知事が同日付で代表を退き、特別顧問に就任したと明かした。代表には前任の代表だった野田数(かずさ)氏が就いた。小池氏は3日午前、報道陣に「(都政を運営する知事と、それをチェックする議会の)二元代表制(が機能しなくなること)への懸念があることを想定して、都民ファーストの会の代表は野田氏に戻す」と話していた。

都議選前の各社の世論調査では、小池氏への支持は高いものの都民ファーストの支持に結びついていない傾向が浮かんでいた。小池氏は支持を連動させるため、6月1日に自民党に離党届を出すとともに都民ファーストの代表に就任し、選挙戦に臨んだ。

 

どうゆうことかというと、まず、首長と議会の役割を理解する必要があります。
首長とは、行政機関の長です。
予算を調整し、政策を執行するのが、主な役割です。

一方、議会は、首長が作成した予算案を議決したり、政策がきちんと執行されているかをチェックするのが役割です。

つまり、首長と議会の関係は、アクセルとブレーキのようなもので、暴走したらブレーキをかける。遅々として進まなければ、アクセルを踏む。といったような関係が理想とされますし、二元代表制のメリットです。

先日の都議会議員選挙では、小池知事が代表を務めていた「都民ファーストの会」が第一党となりました。
これでは、アクセルとブレーキが、うまく機能しないということを懸念して、小池知事は、都民ファーストの会の代表を自ら退いたというわけです。

これが、国政選挙のように、議員内閣制だと、最大多数の政党の代表が総理大臣をするわけですから、総理大臣と議会の関係は、いわば、アクセルとアクセル、ブレーキとブレーキとなるわけです。

 

そう聞くと、地方の二元代表制って、よくできた制度だなと思いますし、だったら、国政の議院内閣制って、どうなの?って、なりますよね。

こちらについては、私が勉強したかぎりですが、国政については、行政と立法を明確に分立するのではなく、協働させることで、国政の円滑な運営を図ることを優先したほうがいいという判断で、今の制度になっているようですね。

今日も勉強になりました。

でれでは、今日はこの辺で失礼します。

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