こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
先日、NHKで、「縮小ニッポンの衝撃 労働力激減 そのとき何が」という番組を見ました。
大河ドラマの後の時間帯だったので、見た方も多いのではないかと思います。
番組内で、2050年代に日本は人類史上例のない「棺桶型」の人口ピラミッドになる、と紹介されていました。
「棺桶型」というのは初めて聞くワードでした。
棺桶型の人口ピラミッド
2050年の人口ピラミッドがコチラ。
出典:国立社会保障・人口問題研究所ホームページ (http://www.ipss.go.jp/)
この2050年の時の高齢化率は38.8%です。
ただ、この人口ピラミッドは、日本全体の人口ピラミッドです。
あたりまえですが、人口の動きは、日本全国均一に起こっているのではなく、地方でより進行しています。
ちなみに、高千穂町の2017(平成29)年9月30日現在の人口ピラミッドがこちら。
※高千穂町住民基本台帳一覧表より引用
高齢化率は38.8%。
もうお分かりと思いますが、高千穂町は全国平均よりも30年早く、すでに棺桶型の人口ピラミッドになっています。
高千穂町の地区別に高齢化率を見てみると
もちろん、この人口ピラミッドも高千穂町全体のものであって、高千穂町内でも地域により実情はさまざまです。
現在、手持ちの「高千穂町住民基本台帳人口一覧表」から、大字単位で高齢化率を見てみると、次のようになりました。
三田井が最も高齢化率が低く、31.7%。
それでも、2017(平成29)年10月1日現在の日本全体の高齢化率の26.7%を上回っています。
以降は、
岩戸 40.2%
五ヶ所 40.3%
下野 42.8%
押方 45.6%
田原 46.6%
上岩戸 47%
河内 51.3%
向山 53.4%
となっています。
今後はさらに公民館ごとに細分化した高齢化率や人口減少率など、調査していきたいと思います。
社会に担い手と期待される高齢者と外国人
さて、冒頭のNHKの番組の内容にもどりますが、高齢化が進み、社会の担い手となる働く世代は減少していく日本を、誰が支えるのかという問いかけがありました。
カギを握る存在として「高齢者」と「外国人」があげられていました。
現在、高齢者の定義が65歳以上となっていますが、健康寿命が延びていますので、65歳でも現役並みに働くことができる人が多くいます。
まずは元気な高齢者にもっと働いてもらいたいという社会的なニーズが高まっています。
番組ではシルバー人材センターへの仕事の依頼が急激に増えているという実情が伝えられていました。
次が外国人ですが、今後日本は外国人を、もっと受け入れざるを得ない状況になるが、外国人が日本を選ぶかどうかはわからない、という旨の説明がありました。
どうゆうことかというと、日本は2017年10月の時点で、25万8000人の外国人(主にベトナム、中国)を技能実習生として受け入れています。
ただし、この制度はあくまで日本で研修を受ける制度であるため、最長でも5年間しか日本にいることができません。
一生懸命に難しい日本語を勉強しても、5年間しかいられないのであれば、より長期間働くことのできる別の国で働きたいというわけです。
番組では台湾が積極的に外国人労働者を受け入れており、なぜなら、日本よりも長期間働くことができるからだと紹介されていました。
さらにこの外国人の受け入れについては後日談があります。
日本政府は今後、最長5年間の「技能実習」を終えた外国人に、さらに5年間日本で就労できる制度を設けることを決めたと報道がありました。
新たな在留資格 技能実習後、5年就労可 政府、来春創設へ 労働力確保狙う
また、日本はすでに、事実上の移民大国だという報道もありました。
さすがに高千穂町で、働く外国人を目にする機会は多くないですが、今後、増えていくのは間違いないと思います。
それでは今日はこれで失礼します。