板倉てつお 公式ブログ

日常を発信しよう!! シティプロモーション

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こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。

昨日(10月11日)、宮崎県町村議会議員大会に参加してきました。
その研修で、ブランド総合研究所の田中章雄さんによる「シティプロモーション」についての講演を受講しました。

その内容が、とても素晴らしく、共有できればと思いましたので、まとめます。

 

シティプロモーションとは

シティプロモーションとは、簡単にいうと、地域を持続的に発展させるために、地域の魅力を売り込むこと。
認知度が高くとも悪評が高ければ意味がないし、評判が良くとも、ごくごく一部の人にしかその評判が伝わっていなければ、地域の発展には寄与しない。
つまり、認知度と魅力度を双方上げることが大切です。

 

宮崎県の認知度と魅力度は?

2017年の結果ですが、宮崎県の認知度を見てみると、47都道府県のなかで37位と下位に位置しています。


※研修資料を引用(以下、同様)

 

では、魅力度はというと、19位。
平均以上の位置につけています。

認知度が低いのに魅力度が高いということは、あまり知られていないけど、知っている人にとっては魅力的、ということです。

 

宮崎県と県内市町村の魅力度

次に、宮崎県と県内市町村の魅力度を比較してみました。
すると、宮崎県よりも、高千穂町の方が、魅力度が上位に位置しているという驚きの結果でした。

先生曰く、宮崎県は高千穂町の魅力を生かし切れていないとのこと。

また、高千穂町として、より魅力度を上げるには、宮崎県全体の底上げが必要とのことです。

 

宮崎県は「地元産の食材」が高評価

地域資源といわれるものは、16種類あるそうです。
それぞれの項目において評価しているのがこの表です。

 

宮崎の自然は評価が高くなっています。
しかし、全国順位でいくと18位となります。
これは、いかに宮崎の自然が良いとはいえ、北海道や沖縄に比べると、見劣りするということです。

一方で、食材の評価は高く、全国6位。
しかし、「おいしい食事」はさほど順位が高くありません。
食材は良いのに、食事はそれほど良くないという、残念な結果となっています。

 

プロモーションとブランド戦略

知名度と魅力度は一定ではなく、常に変動します。
特に、世界遺産認定や、大河ドラマや朝ドラ、映画やアニメの舞台になるなどの影響で、一気に上がります。

しかし、その影響は短期間で終息することが多いです。
せっかくプロモーションしても、すぐに下火になるのでは、持続的な地域の発展につながりません。

プロモーションにより上がった知名度や魅力度を維持するには、ブランド戦略が必要になります。

ブランド戦略には3つの柱があり、
付加価値化
話題づくり
顧客満足度の向上
となっています。

中でも勘違いが多いのが、「付加価値化」です。

 

付加価値化とは

大福餅の価値を最大限に高めようとする時、何をしますか?
多くの人は、「最上級の北海道産の無農薬栽培の小豆を使用し、もちの生地にも最高級のもち米を使用して、、、」と考えるのではないでしょうか?

しかし、先生に言わせると、これらは、モノづくりであって、付加価値化ではないのだそうです。

付加価値とは、形のない無形資産を充実させることです。

つまり、「創業300年。女優の〇〇さんが愛した和菓子。職人の手づくりのため、1日限定1000個販売の大福餅」といった感じです。
こうした無形資産による差別化こそ、ブランド戦略の柱の1つの、付加価値化です。

 

私たちにできること インターナル・ブランディング

シティプロモーションって、なんか難しそう。
そもそも、そんなこと、行政や観光業が頑張ることで、私たちには関係ない。

そう思った人もいるかもしれませんが、実は逆です。
現代のシティプロモーションで重要な役割を果たすのは、行政でもプロでもなく、「住民」です。

現代のシティプロモーションには、SNSが欠かせません。
一番の当事者である住民が、自分のまちの魅力を再確認し、自らが語り部となって、魅力を発信する必要があるのです。

これを、インターナル・ブランディングというそうです。

 

住民の日常こそ地域の魅力

以上が、講演内容を凝縮したまとめですが、私は、ここから次のステップに、大きな課題があると思います。

シティプロモーションとは何かわかった。
住民の役割もわかった。
だから、地域の魅力を自ら発信しよう!
、、、。
はて、地域の魅力って何?

となることが多いのではないかと思います。

例えば、私の体験談ですが、こんなことがあります。

(私)「高千穂は棚田の風景がきれいですねぇ」
(住民)「そうかな?いつも見てるから、なんとも思わないな」

そうなんです。
地域に住んでいたら、地域の魅力が当たり前すぎて、魅力とは思わないのです。

だから、「地域の魅力を発信しよう」ではなく、
あなたの日常を発信しよう」のほうがいいと思います。

目の前に棚田がある人は、四季折々の棚田の風景を発信しましょう。
夜神楽のある集落の人は、夜神楽の前日準備から刻々と本番を迎える様子を発信しましょう。
家庭菜園をしている人は、今日の食事を発信しましょう。

というわけで、わがまちの発展を望む人は、どんどん自分の日常を発信しましょう!

では、今回はこれで失礼します。

 

 

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