板倉てつお 公式ブログ

無線をスマホで受信するシステム導入を

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こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。

議会だよりは、手元に届いたでしょうか?
ぜひ、目を通していただいて、わかりにくい点がありましたら、気軽にお尋ねください。

このブログでも、解説を入れつつ、紹介していきたいと思います。

今回は、私が一般質問させていただいた内容について、簡単にまとめたいと思います。

 

無線更新費用 4~5億

現在、高千穂町が使用しているアナログ式の防災行政無線は、2022(平成34)年11月30日までしか使用できないことが、総務省において決定されています。
それ以降も無線を使用するのであれば、デジタル式の無線に機器を更新する必要があります。

現在、基本的には各家庭に無線の受信機が役場から配布されています。
高千穂町には、5038世帯(平成30年5月1日現在の住民基本台帳より)があります。

無線受信機は1台が3~5万円ほどする高価な機器なので、これを全世帯分、買い替えるとなると、かなりの金額になります。
また、当然、大元の機械も変更する必要があります。
これらの無線の更新費用が4~5億円とみられています。

 

自治体の義務ではない防災行政無線

防災行政無線ですが、実は、設置しなければならないというような法律はありません。
自治体の任意です。

自治体単位の普及率は82%(平成28年3月31日現在総務省調べ)となっています。
また、導入しているけれども、各世帯に受信機を配布せず、屋外拡声器のみで対応している自治体も数多くあります。

 

高千穂町にはIP告知端末もある

高千穂町には、防災行政無線のほかに、IP告知端末というものがあります。
IP告知端末も、多くの世帯に設置されています。

ただし、こちらは無線と異なり有償のサービスです。
光ケーブルと連動しているシステムなので、実際には利用料を払っていても、固定電話、もしくは、インターネットを利用する際の基本料金という認識かと思います。

ただ、まれに、固定電話もインターネットも利用しないという方がおられ、全ての世帯に設置されているわけではありません。

そして、現在の運用としては、無線とIP告知端末を連動させ、町からは同じ内容の放送が、どちらでも受信できるようになっています。

 

IP告知端末にはない無線の強み

IP告知端末もあるなら、わざわざ、お金をかけて、無線をデジタルに更新しなくともよいのでは、となりますよね。
ただ、無線にはIP告知端末にはないメリットがあるのです。

一番のメリットは、停電、断線時でも、無線は乾電池で作動するという点です。

また、IP告知端末は、先ほど説明した通り、有償のサービスのため、すべての世帯にあるわけではありません。
防災行政無線をやめると、行政からの連絡が届かなくなる世帯も出てくるため、防災上どうなのか、となります。

 

スマホで無線を受信するシステムを導入しては

防災行政無線の更新について、私の考えを明確にすると、「更新するべき」と考えています。
そして、同時にスマホで無線を受信するシステムを導入してはどうかと考えています。

現在、スマホの普及率は個人で56.8%、世帯では71.8%です。(平成30年版情報通信白書より)
そして、無線をスマホで受信するシステムは、私が調べた限りでは、初期費用として87万円と月額の経費が5万円で最低限のものは導入可能です。

このシステムを導入したうえで、無線の受信機を従来通り全世帯に配布するのではなく、スマホのない世帯にのみ配布するとすれば、更新にかかる費用を削減できると思います。

 

そして答弁は

そうした私の質問に対する答弁として、
「IP告知端末のみで運用できないかということも検討したい。また、無線を更新するとなった際、同時にスマホで受信するシステムを導入することは、スマホの利用者にとってはとても便利と思うが、スマホを利用している方でも、従来通りの戸別受信機を希望すれば役場として配布しないわけにはいかず、そうなると、かえってコストがかかることにもなりかねないため、慎重に検討したい。」
という内容のものでした。

私としては、スマホ持ってる人には無線の受信機いらないでしょ、という考えでしたが、行政としては、みんな平等に配布しないといけないという考えでした。

 

行政に求められるのは、平等?公正?

日本は、終戦後、経済成長を果たしました。
税収は増る一方で、福祉関係の支出は抑えられていました。
そのため、行政サービスは、いかに平等に手厚く提供するのかが問われてきました。

しかし、これからの日本はどんどん人口が減少していきます。
とくに、働く世代が減少していくので、税収の減少が予想されます。
こうした今の時代に、以前のような、あらゆることに手厚い行政サービスは合わなくなりつつあると思います。

今回の無線の件においても、やはり、行政としては、全ての人に平等に、戸別受信機を配布するのが前提という考えが伺えました。
しかし、私は、全ての人に同じ成果を提供できるのであれば、全ての人に平等にしなくともよいと思います。

行政からのお知らせを、スマホを持っている人はスマホで、スマホのない人はこれまで通り戸別受信機で受信すれば、結果として同じ行政サービスを提供できることになります。

全ての人に平等にではなく、全ての人に公正な行政であるべきだと思います。
皆様のご意見はいかがでしょうか?

平等と公正の違いについては、こちらの記事がとてもわかりやすいです。

(参考記事)
【追記あり】「平等」と「公正」の大きな違いが1秒で納得できる画像

では、今日はこれで失礼します。

 

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