板倉てつお 公式ブログ

地域離れを食い止めるためにできること

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こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。

先の11月5日に、西臼杵郡町村議会議員大会が、高千穂町で開催されました。
西臼杵郡3町の町議会議員と議会事務局職員が一堂に集まり、西臼杵郡が抱えている課題を共有するとともに、各自の資質向上のための研修です。

今までは、誰かの講演を聞いて終わりというようなものだったのですが、今回は趣向を変えて、議員自らの意見発表をすることとなり、若輩ながら私も意見発表をさせていただきました。

「地域離れを食い止めるためにできること」というタイトルで、私の体験談を踏まえながら発表させていただきました。

多くの方に共有させていただければと思い、まとめたいと思います。

 


(写真提供:高千穂町議会事務局)

 

地域について無知、無関心だった私

私は今でこそ、住所も本籍も高千穂町ですが、出身は大阪府堺市で、もともと高千穂町について無知で無関心でした。

高千穂町での生活にあこがれて移住したのではなく、以前から興味のあった農業に関わる仕事(高千穂町の地域おこし協力隊)に応募し、採用していただいて、来たのです。

高千穂町のことは、なんとなく聞いたことがあるかなという程度で、実際には何も知りませんでした。

宮崎なので大阪よりも暑いだろうと思って来てみたら、予想に反してとても寒かったので驚きました。

このように、私はもともと、高千穂町について無知で無関心でした。

 

魅力と課題を知る

そんな私でしたが、地域おこし協力隊として、農家のもとを回っているうちに、この地域の魅力を徐々に知るようになりました。

「棚田の景色、最高!」
「高千穂牛って、日本一になったの!?すごっ!」
「釜炒り茶って、めっちゃおいしい!」
などなど。

ただ、同時に、課題についても知ることになります。

「あと10年したら、この棚田の景色を守れているかな」
「生産者の大半が70歳以上!」
「豊作になったら、価格が暴落して赤字になるって、何それ?」
などなど。

こうして、無知で無関心だった私は、徐々に地域を知り、そして、どうすれば地域の課題を解決できるのかを考えるようになりました。

 

課題解決には地域全体の活性化が必要

私がなんとなく、体感として感じるようになったのが、担い手の高齢化や後継者不足など、農業分野の課題を解決しようと思っても、農業の分野だけで解決ができないということです。

例えば、後継者問題ですが、人口が減少に転じている現在、後継者が不足して当然です。

少しでも人口を増やすためには、子育てしやすい環境を整備することが求められます。

また、子どもが仮に増えたとしても、これまでのように、地方から都会への人口移動に歯止めをかけることができなければ、子どもが増えたとしても意味がありません。

つまり、表面化している様々な課題を解決するには、その裏側にある様々な要素を変える必要が出てきます。

ざっくりいうと、地域全体を活性化する必要があるとでもいえるでしょうか。

 

地域全体に関われる仕事としての地方議員

そんなことをぼんやりと考え、「地域全体に関われる仕事って何だろう」と考えるようになりました。

そこでたどり着いたのが、地方議員という仕事でした。

議員の仕事は行政のチエックです。
行政の仕事がきちんとなされているか、抜けはないか、今以上に改善できるものはないかなど、チエックするのが、仕事です。

議員であれば、地域全体に関われるかなと思い、選挙に立候補することを決意。
なんとか当選させていただき、現在に至っています。

 

私に起きた変化をまとめると

ここで、私に起きた変化をまとめると、以下のようになると思います。

 

地域について無知、無関心

地域の魅力と課題を知る

当事者意識が育まれる

自分事として、課題解決の方法を考える

課題解決のための行動を起こす

 

最後の、「課題解決のための行動を起こす」は、私の場合、具体的には、「議員となり町政のチェックをする」ことでした。

 

私に起きた変化は私だけの特別なこと?

私に起きたこうした変化は、私だけの特別なことなのでしょうか?

私は決してそうは考えていません。
私と同じような体験をしたならば、多少の違いはあれ、同じような変化が起きると思っています。

そして、この変化が誰にでも起こるものなら、意図的に、変化させることもできると思います。

 

離島の高校がとりくんだ教育プログラム

私の話から離れ、今度は、島根県の離島にある島根県立島前高校の話を少し紹介します。

島前高校では、生徒数がどんどん減少し、1学年1クラスの維持さえ難しいほどになったそうです。

どうすれば、地域に残る人材を育成できるのか考えた末に取り組んだのが、教室を飛び出し、地域の人に会いに行き、地域の魅力と課題を見つけ、さらに課題解決のために何ができるのかを考えるという授業だったそうです。

おそらく生徒たちは、私に起きたのと同じような変化があったのでしょう。
卒業後も島に残る生徒や、いったん大学などで進学しても島に戻ってくる人が増えたそうです。

もちろん、これ以外の様々な取り組みがあってこそですが、現在、島前高校は1学年2クラスまで生徒数が増えているようです。

 

高千穂高校ではじまったジアスアカデミー

こうした学習プログラムを採用する学校が、現在、増えています。

そして、高千穂高校でも同じような取り組みが、ジアスアカデミーという名前で昨年から始まっています。

ジアスアカデミーとは、高千穂高校生が教室を飛び出し生産者のもとへ行き、高千穂郷・椎葉山地域として世界農業遺産に認定された地域の魅力と課題を自ら発見、発信することで、当事者意識を育み、地域に自信と誇りを持てる人材の育成を目指す、教育プログラムです。

ちなみに、ジアスとは、世界農業遺産の英語(Globally Important Agricultural Heritage Systems)の頭文字をとったものです。

私も少しお手伝いをさせていただいており、生産者の取材の際に、同行させていただいたりしています。

こうした取り組みは、地域の一員としての当事者意識を高め、地域離れに歯止めをかけることは間違いないと信じています。

 

以上、私が発表させていただいた内容のまとめでした。
皆様にとって、何らかの有益な発見や気づきがあれば幸いです

では、今回はこれで失礼します。

 

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