こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
最近、皆さまの周りで空き家が増えてきたという実感はありませんか?
総務省は5年に一度、空き家も含めた住宅の統計調査をしています。
それによると、空き家の数は増加の一途をたどり、空き家率(総住宅数に占める空き家の割合)も増加しています。
増え続ける空き家をどのように活用するか、自治体の手腕が問われます。
今回のブログでは、高千穂町における空き家活用の事例と、今後の課題について、まとめたいと思います。
移住体験住宅として活用
高千穂町では、2017年から、上野地区にある空き家1軒を町が借り上げ、移住体験住宅として活用しています。
高千穂町への移住を検討している人が高千穂町の暮らしを体験したり、実際に移住する予定の人が移住準備のために一定期間滞在したりする際に、活用していただける施設となっています。
薪ストーブも設置されていて、田舎暮らしを体験するにはうってつけの住宅です。
詳細は、住宅を管理・運営しているNPO一滴の会のホームぺージをご覧ください。
<関連リンク>
高千穂移住体験住宅
町が買い上げ改修
こちらの移住体験住宅ですが、これまでも最低限の改修などはしてきたものの、いよいよ根本的な改修が必要になってきました。
また、町としては、今後も現在の施設を移住体験住宅として活用していきたいと考えています。
そうしたことから、これまで借り上げていた住宅を町が買い取り、改修工事を行うこととしました。
その買い取りと改修工事で合わせて410万円の予算となっています。
移住者の住居として活用しては
以上の補正予算自体については、私は何ら問題に思うところはないのですが、その先を見越したところで、町にはもっと頑張ってほしい点が2点ありました。
1点目は、今回の住宅を移住体験用の施設ではなく、移住者が実際に住むことのできる家として活用してはどうかということです。
そのため、質疑をしましたので、その内容を簡単にまとめます。
Q.移住体験住宅の利用実績は。
A.今年度は3件で17泊です。
Q.今はコロナの影響もあるとはいえ、利用頻度は少ないように感じる。
一方、移住支援をするNPO一滴の会からは、移住の問い合わせは多いが紹介できる空き家が少ないと聞いている。
今回の住宅を、移住者が住み続けることができる家として活用する考えは。
A.現在、利用が少ないとはいえ、こうした移住体験の施設は、町内に1軒は必要と考えている。
しかし、将来的に移住者の住宅として活用することは考えとしてはある。
この件については、私は以前から、町がもっと積極的に、空き家を移住者向けに整備するとよいのではと思っていました。(下記、関連リンク参照)
前向きな答弁もありましたので、一歩前進といったところでしょうか。
<関連リンク>
一般質問 第2期総合戦略の見直しを
※令和3年3月議会の一般質問のブログです
所有者調査と、不明の場合の対応を
2点目は、町が空き家を整備するにしても、そもそも空き家を確保しないことには始まりません。
しかし、現在、問題となっているのが、所有者不明の空き家の増加です。
所有者不明の場合、町が活用したいと思っても活用できません。
所有者不明の空き家を活用するには、弁護士などにお願いをし、相続財産管理人制度を活用する必要があります。
そこで、相続財産管理人制度の活用について質疑しましたので、その内容を簡単にまとめます。
Q.建設課が平成30年2月に高千穂町空き家等対策計画を策定している。
その中に、平成29年3月末時点で、町内に603棟の空き家があって、そのうち所有者を把握できているものが224棟ということで記載されています。
つまり379件が所有者不明ということになるが、その後の調査はしているのか。
A.今のところ、調査はしていない。
Q.所有者が不明であるために、活用したくてもできない空き家があると聞いている。
所有者の調査は必要と考えるが。
A.活用できる空き家については、調査することを検討したい。
Q.所有者不明の空き家を活用する方法として、弁護士などと協働する相続財産管理人制度がある。
町として、制度の活用の考えは。
A.制度の活用を検討したい。
議会報も読んでね
誌面の都合でほんの一部しか掲載できていませんが、議会だよりにも、この件のことを掲載していますので、ぜひ読んでいただければと思います。
どうです?
本当にちょっとしか掲載できていないことがわかりますね(泣)。
それでは、今回はこれで失礼します。