板倉てつお 公式ブログ

まちづくり公社関連予算 1億2596万円の内訳を解説

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こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。

3回にわたって、まちづくり公社を道の駅と鬼八の蔵の管理者として指定した議案の審議の経緯をお伝えしてきました。
今回の記事では、予算面から、まちづくり公社について見てみたいと思います。

まちづくり公社関連で1億2596万円

5月の臨時議会、6月の定例会において、まちづくり公社関連で、1億2596万円の予算が可決しました。

その中の主なものの内容を見ていきたいと思います。

出典:議会だよりたかちほNo.115

施設改修に1630万円

道の駅と鬼八の蔵について、7月から、まちづくり公社が運営を開始するにあたり、6月の1ヵ月間休館し、施設のリニューアル工事が行われました。

まちづくり公社が運営したとしても、施設は町の施設ですので、改修工事については、町が直接実施しています。

その予算に、道の駅に728万円、鬼八の蔵に901万円、合計で1630万円がつけられました。

画像はリニューアル後の鬼八の蔵ですが、以前よりも、すっきりした店内になった印象があります。
車いすの方でも、問題なく、買い物ができそうですね。

指定管理委託料に1869万円

道の駅も鬼八の蔵も、町の施設です。
この2施設の運営を、まちづくり公社に委託するにあたって、町からまちづくり公社に委託料を払います。

道の駅は939万円、鬼八の蔵は929万円、合計で1869万円です。
この金額は令和4年7月から令和5年3月末までの9カ月間の金額です。

指定管理委託料の考え方として、収入から経費を差し引き、赤字となった部分を、指定管理委託料として補うという考え方で算出されています。

また、収入の見積もりとして、コロナ禍で最も落ち込んだ令和2年度の数字をもとに算出されています。
コロナ禍以降、2施設とも実質赤字となっているため、指定管理委託料がやや高額になっています。
売り上げがコロナ禍以前の水準にもどれば、指定管理委託料のかなりの部分を削減することは可能です。
ただし、あくまで施設は町のものですので、町が負担するべき経費は今後もかかります。

勘違いがないようにもう少し説明すると、まちづくり公社に運営を委託するために委託料が発生するのではなく、ほぼ同程度の経費は、これまでの体制でもかかっていました。

では、まちづくり公社が運営することで、これまでと、何が大きく変わるのかというと、2施設が黒字になった時の利益の扱いに出てくると私は理解しています。

例えば、これまで道の駅で利益が出たとしても、町の一般会計の中に埋もれてしまっていました。

しかし、今後は、まちづくり公社として、留保していくことができます。
そうなれば、まちづくり公社として、独自の新事業にも取り組めるようになります。

どういった新事業に取り組むべきかという議論もすでにされており、起業家の育成などに取り組むべき、新たな人材確保の取り組みをすべき、といった案も出ております。

このあたりは、今後に期待したいと思います。

ふるさと納税業務委託料 7578万円

まちづくり公社の主な業務内容として、2つの物産館の運営があることはすでにお伝えした通りです。
その他の主なな業務として、高千穂町のふるさと納税業務の委託事業があります。
その業務委託料として、7578万円が予算に計上されました。

委託料の中身として主なものは、返礼品代金5421万円、返礼品送料1014万円、クレジット決済手数料286万円、事務員給与250万円、広告料110万円などで、ほとんど経費で消えてしまいます。

それでは、まちづくり公社として、利益がありませんので、業務委託料の7578万円とは別に、事務委託料として、379万円(業務委託料の5%として算出)を計上しています。

事務委託料の中身としては、ふるさと納税のサイト管理や顧客対応など、ふるさと納税業務に付随する業務の経費が主なものです。

これまではサイト管理を町外の業者に委託していましたが、まちづくり公社に委託することで、町内の経済循環を高めることができます。

そして、この事務委託料の残った部分が、まちづくり公社としての利益となります。

これまで高千穂町のふるさと納税の取り組みは、町職員が直接、取り組んでいましたが、1億3000万円程度で頭打ちとなっていました。

現在、まちづくり公社の立ち上げを支援しているコンサルは、デジタルマーケティングに強みのある会社です。
同じコンサルが支援した南小国町では、数年のうちに、ふるさと納税の金額を10倍に伸ばした実績があります。

私は以前から、高千穂町のふるさと納税は、まだまだ伸びしろがあると感じていましたので、とても期待しています。

まとめ

以上が、まちづくり公社関連予算の1億2596万円の内訳となります。

まちづくり公社の一連の取り組みは、南小国町の事例を参考に進めています。
南小国町では、28年間赤字だった物産館を黒字化し、コロナ禍においても黒字を維持しているとのこと。
また、ふるさと納税では、4年間で寄付金額を10倍に伸ばしたという実績があります。

高千穂町においても、南小国町と同様の成功を収めることが期待されています。

まだ、リニューアル後の道の駅や鬼八の蔵に行っていないという方は、ぜひ行ってみてくださいね。

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