こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
9月の議会の一般質問の中で、町民の声をもっと聴き、町民に寄り添った町政をいかに実現するかについて、私から様々に提言をさせていただきました。
今回の記事では、その内容をまとめたいと思います。
論点のおさらい
主な論点は次の3つです。
論点1 パブリックコメントの改善
論点2 意見箱の設置
論点3 重要施策についての意見交換
これら論点の詳細は、下記の記事をご参照ください。
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一般質問します 町民に寄り添う町政について
答弁1 意見の募集期間を長く設定
論点の1つ目は、パブリックコメントについて、事前の告知や説明会などを実施し、より町民から意見を提出してもらえるような取り組みをするべきでは、というものです。
この点についてのやりとりを、簡単にまとめます。
Q.パブリックコメントを実施するにあたり、事前の告知や施策案についての説明会の開催などをし、より町民から意見を提出してもらえるような取り組みをしてはどうか。
A.意見の募集期間については、町の要綱で、政策案の公表から14日以上としているので、この期間をできるだけ長く設定できるようにしたい。
Q.国がパブリックコメントを実施する際には、意見の募集期間を30日以上としている。町の要綱についても、30日以上としてはどうか。
A.要綱の改正についても検討の余地はあると考える。
Q.政策案ができてからパブリックコメントをするのではなく、政策案の策定の途中段階で、パブリックコメントを実施し、町民の声を可能な限り取り込みながら、政策案を策定してはどうか。
A.全て政策案について、そういった手順を踏むことはなかなか難しいと、実務上思うが、総合長期計画のような、大変本当に大きな計画については、そういったやり方も検討する余地はあると思う。
答弁2 設置に向け検討
論点の2つ目は、役場ロビーへの意見箱の設置についてです。
町立病院には、誰もが投書できる意見箱が設置されているものの、役場ロビーにはありません。
役場ロビーにも、病院と同様の意見箱を設置してはどうかというものです。
この点についてのやりとりを、簡単にまとめます。
Q.町立病院のロビーにあるような意見箱を、役場ロビーにも設置してはどうか。
A.意見箱を設置することは、様々な意見を聞く機会を多く作り、町民に寄り添った町政の運営のためにも有効と考えられる。設置に向け検討したい。
Q.役場ロビーに意見箱を設置するとして、ただの意見箱として設置するのではなく、「町長への意見箱」として設置するほうがよいと思うが、いかがか。
A.現在のLINEでいただく意見や、広報誌の葉書の意見についても、必ず私(町長)が目を通している。そのため、意見箱を設置したとしても、全ての意見について、私も目を通すつもりである。また「町長への意見箱」としたほうが、意見を出す方も、しっかしりした内容のものを出されると思うので、そのようにできればと思う。
答弁3 もう少し落ち着いてから
論点の3つ目は、まちづくり公社や、鉄道公園化構想といった重要施策について、町民との意見交換をより積極的にするべきでは、というものです。
本町とまちづくり公社の間で交わした管理業務仕様書では、「出荷者を対象にした意見交換会及びアンケート調査を実施し、管理運営に反映すること」とありますが、どちらもまだ未実施です。
また、令和4年2月12日に高千穂鉄橋シンポジウムが開催されたのですが、その際のパネルディスカッションの中で、町民を巻き込み、時間をかけてワークショップなどを開催するなど、みんなで考えることが大切だとの発言が多くありました。
しかし、現在のところ、そのようなワークショップなどは開催されておりません。
これらについてのやりとりを、簡単にまとめます。
Q.道の駅、鬼八の蔵の出荷者を対象に、意見交換会及びアンケート調査を実施し、出荷者の声に耳を傾けるべきでは。
A.リニューアル以降、職員はウエイ上げを伸ばす様々な努力をしている最中であるため、意見交換会及びアンケート調査については、もう少し落ち着いてから取り組みたい。
Q.「もう少し落ち着いてから」ということだが、現場の職員から、そうした声があっての決定なのか、あるいは、町長やCOOといった上層部の意見として、「もう少し落ち着いてから」という決定になったのか。
A.現場は新しい売り場づくり、商品開発などに取り組んでいる最中であるため、もう少し落ち着いてからのほうばよいという、上層部としての判断である。
Q.アンケート調査だけなら、すくない労力でできるのではないか。
A.現在、現場のスタッフと時間をかけて面接をし、意見を集約しているところである。生産者の声を聞くことについては、それ以降と考えている。
Q.「もう少し落ち着いてから」とは、具体的にいつ頃になると考えているのか。
A.11月頃というスケジュール感をイメージしている。
Q.令和3年度に策定した高千穂鉄道跡地公園化基本計画について、町民に公表したうえで、ワークショップなどを開催し、町民の意見を取り入れながら事業を進めるべきでは。
A.町民への報告は必須事項と考えている。中川登・大平での報告会や地権者への説明会を開催したい。
ワークショップについては、民間企業との協議もあるため、お示しできる段階になった時点で、取り組みたい。
Q.令和3年度で基本計画が策定されている。まずは、これについてのパブリックコメントを実施してはどうか。
A.現在、計画については、詰めの協議をしている段階である。公表できる段階になれば、パブリックコメントを実施し、町民の皆様に意見をお伺いしたい。
まとめ
パブリックコメントについては、私が議員になった当時は、実施する際の要綱がありませんでした。
そのため、担当職員によって、実施したり、しなかったり。
したとしても、その方法が統一されていなかったりという状態でした。
その後、私が一般質問で、パブリックコメントの要綱づくりを訴え、実現し、現在に至っています。
ただ、せっかくのパブリックコメントが、有効に生かされていないと感じたため、今回の質問となりました。
今後は、意見の募集期間の延長を検討してくれるとのことで、期待できそうです。
役場ロビーの意見箱についても前向きな答弁でした。そのため、すぐにでも意見箱を設置してくれるかなと思っていたのですが、まだのようです。
まちづくり公社や鉄道跡地公園化などの重要事業については、後手に回るのではなく、先手を打って町民の意見を聞いてほしいところですが、役場の体質なのか、どうしても、行政的なスケジュールを優先している印象を受けました。
高千穂町の町政を、今以上に町民に寄り添ったものにしたいという思いから、今回の一般質問をしたわけですが、町民の声を聞く町政が一歩前進したというところでしょうか。
これからも、私としては町民の代表である議員として、町民の声を町政に届けていきたいと思います。
町民の皆様におかれましても、本町の発展のために、積極的に声を届けていただければと思います。
もし、その際、議員を介したほうがやりやすいということであれば、私でも誰でもよいので、議員を活用していただければと思います。
今後とも、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
では、今回はこれで失礼いたします。