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町の人材確保と職場環境について 一般質問報告

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出典:議会だよりたかちほNo.121

こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。

令和5年12月議会では、町の人材確保と職場環境について、一般質問をしました。
今回の記事では、この一般質問について、概要をまとめたいと思います。

論点のおさらい

今回の一般質問における主な論点は、次の3点です。

論点1 職員採用における年齢要件の緩和

論点2 開庁時間の短縮

論点3 会計年度任用職員の処遇改善

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一般質問 町の人材確保と職場環境について

答弁1 柔軟に対応する

1つめの論点は、職員採用において思うように採用ができていない現状があるため、年齢要件を緩和してはどうか、というものです。

この点についての、質問と答弁を、簡単にまとめます。
(正式な会議録ではありません。簡潔に伝えられるよう、要約しております。以下の論点も、同様です。)

Q 近年、思うような職員採用ができていない。こうした状況が続けば、公共サービスの提供に支障をきたしいかねない。
自治体によっては、年齢要件を撤廃し、59歳でも応募が可能なところもある。
本町においても、さらなる年齢要件の緩和を検討してはどうか。
A 今年度、新たに社会人枠を設け、年齢要件を40歳まで緩和し募集を行っている。今後も、人材確保について、年齢要件を含め、柔軟に対応する。

Q 40歳まで緩和したとのことだが、民間企業について考えてみると、40代、50代での転職も、ごく普通にある。もっと年齢要件を緩和してもいいのでは。
A 今年度はじめて社会人枠を設け、年齢要件を引き上げた。まずは、40歳という区切りで実施し、これでもまだ人材が集まらないという場合には、段階を踏んで上げていくことを検討したい。

答弁2 現在の開庁時間で対応したい

2つ目の論点は、開庁時間と勤務時間が同一となっているため、職員が業務をするうえで、さまざまな非効率や、残業が発生している。
そこで、開庁時間と勤務時間に差をつけ、職員が集中して業務を行う時間を設け、かつ、残業の削減を図ってはどうか、というものです。

この点についての、質問と答弁を、簡単にまとめます。

Q 開庁時間を短縮し、業務効率化および残業の削減に取り組んでは。
A 多種多様な町民ニーズに対応し、サービスの質と満足度を維持するには、現在の開庁時間帯で対応すべきと考える。

Q 窓口対応のための残業が、年間で215時間発生している。さらに言えば、この数字はきちんと申請された残業だけであり、申請されない残業も、かなりあると思われる。事実上、残業をしているものの、時間外手当がないとならうと、サービス残業ということになる。こうした残業、さらにはサービス残業を削減する方法として、開庁時間の短縮は非常に有効だと考えるがいかがか。
A 朝に仕事に行く前に役場に寄ったり、早めに仕事を終わって閉庁間際に来られる町民の方も多いと思う。DX推進などで、役場に行かなくてもできることが増えれば開庁時間の短縮も可能と思うが、現状は今の開庁時間を維持したい。

Q さまざまなニーズがあることは承知しているが、町民生活課の調べによると、開庁してすぐの時間、閉庁間際の時間は利用者が少なく、昼前後がピークのようである。また、金融機関は以前から3時に閉まるが、そのことに不便を感じることは少ない。役場の開庁時間も見直しては。
A 銀行の場合は窓口ではなくてもATMでできることが多い。役場も窓口でなくても対応できる体制が整備できれば開庁時間の短縮を考えられると思うが、現時点では、今の時間帯を維持したい。

答弁3 事務職の任用職員の昇給は考えていない

3つ目の論点は、会計年度任用職員の処遇改善についてです。特に、同じ会計年度任用職員でも、看護師や保育士の場合、3年目まで昇給のあるが、一般事務などの職種の場合、昇給がありません。そのため、一般事務などの会計年度任用職員についても、同様に3年目までの昇給はあるべきと考えます。

この点についての質問と答弁を、簡単にまとめます。

Q 看護士などの有資格者の会計年度任用職員は3年目まで昇給があるが、その他の一般事務などの職種については、昇給がない。一般事務などの職種についても、昇給すべきでは。
A 会計年度任用職員の制度は、県および西臼杵3町で協議し定めたもので、一般事務職については、現在のところ昇給は考えていない。
一般事務の会計年度任用職員は、補助的役割として従事していただくことを目的としており、複数年度にわたり雇用することは想定していない。
人事院勧告に伴う報酬改定などは、適切に実施する。

Q 一般事務の会計年度任用職員は、複数年度にわたり雇用することは想定していないとのことだが、総務課によると、会計年度任用職員制度前も含めて、10年以上勤務されている方が、32名もおられるとのことです。こうした実情をみると、やはり昇給はあってしかるべきと考えるが、いかがか。
A 一般職について昇給がないのは、県の制度を準用している状況にあるためである。今後、見直しする必要も出てくるかもしれないが、県と協議しながら対応する必要があると思うため、研究していきたい。

まとめ

人口減少時代に本格的に突入し、あらゆる分野で人材不足になりつつあると感じます。
特に、高千穂町のような地方は、都市部よりも、その傾向にあると思います。

今回、いかに町として人材を確保するのか、また、いかに職員に最大限のパフォーマンスを発揮してもらうのかについて、さまざまに提言しました。

かなりの論点で、建設的な議論ができましたが、処遇改善などの予算が増えるものや、開庁時間の短縮などの、町民の中には不利益をこうむる可能性のあるものについては、否定的な答弁でした。

いずれにしても、町の人材確保と職場環境の改善は、絶え間なく取り組む必要のあることになります。

私も機会のあるたびに、提言を続けたいと思います。
今回はこれで失礼します。







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コメント

  1. 佐藤良延 より:

    ご無沙汰しています。お元気にご活躍のご様子で何よりです。
     久し振りに拝読しました。かなり問題が多いようですね。失礼ながら、昭和の時代の勤退管理に近いかと思いました。
    先ず、一般事務職員の実態は改善必須ですね。事務生産性やホスピタリティ・マインドはどうなっていますか?窓口対応は時差出勤等のシフト制にすれば、ほぼ時間外勤務なしに対応ができますので、対住民サービスの低下は招きません。叉県の雇用規定準用や3町の申し合わせによる雇用制度とありますが、ある面では理解できますが、それらの標準に、やはり自治体ごとの特性に配慮した修正が行われることが、望ましい労務管理につながるものと思います。これからの時代は特に、人的資本経営やウエルビーイングに基づく経営がもとめられることが、有能な人材を確保して人材獲得競争に勝ち残っていく方法であることを産業界では注目され始めました。自治体でも論外ではないと思われます。人が足りなければ、個々の職員の能率を上げるか有能な人材を増やすことを基本として、DX戦略を展開することだと思います。何といっても故郷の更なる活性化は、司令塔たる職員(本職員、臨時職員を問わず)の方々の双肩にかかっています。私も故郷の発展を願う一人です。頑張ってください。

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