こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
5月の臨時会、6月の定例会の内容をまとめた議会だよりたかちほNo.107が発刊となりました。
公民館を通じで配布されると思いますので、手に取っていただければと思います。
5月6月の議会は、新型コロナウイルスによる感染症の拡大を受けた、町独自の対策の予算審議が中心でした。
ここでは、町独自にどのような対策に取り組んでいるのか、また、その現状についての概要をまとめたいと思います。
1億2411万円で14事業
本日(7月22日)現在で、高千穂町独自のコロナ対策として、1億2411万円の予算で14事業に取り組んでいます。
国からコロナ対策の財源として交付された地方創生臨時交付金の9970万円と、宮崎県から商品券事業への補助金1600万円が主な財源です。
飲食業、宿泊業へ重点支援
コロナの影響を最も受けた業種は、飲食業や宿泊業です。
飲食業については、3・4月の歓送迎会シーズンが、感染症予防の観点から中止が相次ぎました。
また、宿泊業を中心とした観光業では、1年の中でも多くの観光客が訪れる5月の連休は、4月16日に発表された緊急事態宣言を受けた自粛により、大幅に観光客が減少しました。
町が発表した観光統計によると、令和2年のゴールデンウィーク期間の観光入込客数は、前年比98%減、過去最低の観光客入込数となっています。
こうした、飲食業、宿泊業者に対して、いち早く支援をしなければならないとのことから、まず5月の臨時会で可決したのが、上の表の上から5つの事業の予算です。
広く活用された家賃等支援
表中にあるとおり「事業者向け家賃等支援」に、5000万円の予算がつけられました。
今回の町独自のコロナ対策事業のなかで、最高額の予算の事業です。
事業の内容としては、新型コロナウイルスの影響で、3~5月の間で1ヶ月間の売上が前年比の20%以上減少した事業所に対し、4~6月の家賃などのの経費について、一部を補助するというものです。
この事業については6月30日で申請が締め切られました。
そして、気になる事業実績はというと、下記です。
・件数
233件
・補助金額
6037万円
ということで、当初の想定の5000万円を超えました。
この事業について、個人的にいくつかの事業所に感想を聞いたところ、
「20%減で対象になるなど、国や県の支援にくらべ使い勝手がよかった」
「国や県で対象にならないようなケースも、柔軟に対応してもらえた」
など、高評価でした。
宿泊業者はさらに支援
高千穂町には、ホテル、旅館、民宿がおよそ30軒ほどのがおられます。
さらに、別荘やキャンプ場、ゲストハウスなどもあります。
観光が主要産業のひとつである高千穂町において、宿泊業はなくてはならない存在です。
これら宿泊業者は事業の特徴的に、建物が大きいため、維持コストが飲食業などよりも高い傾向があります。
そのため、3~5月の間の売上が昨年度比で20%以上減少した事業者に対し、補助金を支給するという事業に、700万円の予算がつけられました。
この事業についても、6月30日で申請が締め切られました。
その実績が下記となります。
・件数
40件
・補助金額
399万円
こちらについても、いくつかの事業者に感想を聞いたところ、先ほどと同様の感想でした。
柔軟、かつ、迅速な対応が高評価に繋がったのだと思います。
その他の状況
「雇用調整助成金申請補助」は、雇用保険の制度である雇用調整助成金を申請するにあたり、社会保険労務士などへ申請書類作成を依頼した場合の補助金です。
200万円の予算に対し、7月22日現在の状況は、4件で30万円がすでに支給されています。
こちらは、8月31日が締め切りとなっていますので、まだ増える可能性もあります。
「商工会商品券事業」は、つい先日の7月15~21日にかけて販売が行われました。
以前の記事で紹介した通り、9100万円分の商品券が発行されます。
町内経済の好転が期待できると思います。
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「利子補給事業」は、町内事業者がセーフティネット保証4号・5号の融資を受けた時に、その利息を町が負担するというものです。
すでに、町内で該当する融資を受けた事業者があるそうですが、町として負担する額が明確になるのが令和3年1月以降となります。
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今後は新しい生活様式確立の事業を
今回の町独自のコロナ対策は、国から9970万円の交付金を主な財源としています。
この国からの交付金ですが、第2弾が決まっており、高千穂町には3億円以上が交付される見込みです。
国としては、この交付金をつかって、各自治体にて新しい生活様式を確立する事業が実施されることを期待しています。
私も議員として、高千穂町がどういった事業に予算をつけるのか、注視したいと思います。
では、今回はこれで失礼します。