板倉てつお 公式ブログ

賛否が分かれたまちづくり公社(3)本会議で可決

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こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。

今回の記事は、道の駅と鬼八の蔵の管理・運営を行う管理者に、町の出資で設立された高千穂まちづくり公社を指定した議案についての審議経緯のまとめ3回目です。

2回目の記事で、総務委員会において、この議案は否決するべきと決まったとお伝えしました。
その後の本会議の結論からお伝えすると、一転して、賛成多数で可決しました。
その経緯をまとめたいと思います。

6月16日 議会全員協議会

総務委員会での否決を受け、町執行部が、再度、議案について説明をするために、急きょ、6月16日に議員全員を集めた議会全員協議会が開催されるととなりました(急な会合だったため、実際には1人の議員は別件のため欠席)。

その場で説明があったのは、もしも、この議案が否決となれば、道の駅、鬼八の蔵ともに、7月1日からのオープンができず、生産者に迷惑がかかるといった説明でした。

執行部は、すでに5月24日の説明会の時点で、生産者に対して、7月からは、まちづくり公社による運営に変わり、販売手数料も改正するという説明をしているため、否決されると、再度、生産者を集めて説明をしなおさなければならない、とのことでした。

また、たびたび議論の的となった販売手数料については、令和2年度の売り上げをベースに考えた際、25%の販売手数料が、道の駅、鬼八の蔵の損益分岐点であるため、販売手数料は25%とする必要があること、などが説明されました。

さらに、公募により決定したばかりの公社の最高経営責任者の方と、ビデオ電話で話をすることもできました。

6月17日 本会議での採決

以上のような経緯を経て、本会議における議案の採決を迎えました。

総務委員会と同様に、まずは賛成、反対それぞれの立場の議員が、なぜ賛成するのか、なぜ反対するのかの意見を述べ合う、討論を行いました。
意見の中身としては、ほぼ総務委員会の時と同様でした。

その後、採決に移りました。
採決の結果、賛成6人、反対6人と、同数となりました。
通常、議長は賛成、反対の表明をしませんが、このように賛成、反対が同数になった際は、賛否を表明することができます。
そして、議長は賛成したため、賛成7人、反対6人となり、賛成多数で可決されました。

総務委員会で反対していた議員の中には、「生産者に迷惑をかけてまで反対はできない」として、本会議では賛成した議員もおられました。

こうすればよかったと思う2つのこと

今回の件を私なりに振り返り、どうすればよかったのかを考えたいと思います。

議員の仕事は議案を審議することです。
議案に問題がなければ賛成し、議案に問題があれば反対し、修正を求めることが仕事です。

しかし、今回の議案については、スケジュールが強行すぎて、修正の時間がもともとなかったことが、一番の問題だと思います。

7月からの管理者を決める議案が6月の議会に提出されて、それが議決すのが6月17日のため、あまりに強行なスケジュールでした。

たとえば、同じく指定管理者制度を活用した町内の事例で言えば、養護老人ホームときわ園を、町の直営から社協の運営に変えた事例があるのですが、4ヵ月前には議案として議会に提出されていました。

ですので、どうすればよかったのかの1つ目としては、執行部がより早い段階で議案を提出するか、あるいは、まちづくり公社による運営を7月からではなく、もっと遅い時期にするべきだったと思います。

それであれば、例えば議員から「販売手数料について、出荷者と再度、協議してはどうか」という意見は何度も出たのですが、こうした意見についても対応ができたのではないかと思います。

そして、どうすればよかったのかの2つ目としては、やはり、それぞれの議員が議案になる前から目を光らせておけばよかったということも言えると思います。

議員の仕事は、議案の審議だけではなく、町政全般のチェックが仕事です。
今年度にまちづくり公社を設立し、道の駅と鬼八の蔵の運営をまかせることは、年度当初から概要の説明は受けていました。

その時から、より詳細な点について、執行部に問いただしていればよかったなと思います。

総括

これまで3回に渡ってお伝えした通り、非常に賛否が分かれた議案でしたが、執行部も議会も全員が、道の駅、鬼八の蔵を、よりよい物産館にしたいという根本のところでは一致しています。

議会としては、今後は、道の駅と鬼八の蔵の2つの物産館が、適切に管理されているかどうかをチェックしていくことになります。
その中で、問題点があれば指摘し、改善を求めていきたいと思います。

また、この記事を読んでいただいた皆様につきましては、生まれ変わった道の駅、鬼八の蔵を、どうぞご愛顧くださいますよう、お願いいたします。

3回にわたってお伝えしてきましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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