こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉哲男です。
今回は、3回に分けて投稿している旧法務局2階についての最終回です。
前回の記事を読まれていない方は、コチラから読んでいただければと思います。
・旧法務局2階をアートギャラリーに?
・修正案提出するも無念の否決
可決した予算についての付帯決議案の提出
前回までで、旧法務局2階をアートギャラリーにする予算が議会で議決された流れをお伝えしました。
ただ、私としては、「アートギャラリーの管理、運営が未確定なまま予算を可決してよいのか」という思いがありました。
そのため、今回議決した補正予算案に対する附帯決議案を提出することにしました。
附帯決議とは、議案を可決する際に、議会の意思を表明するもので、法的な拘束力はないものの、執行部としては、議会の意思を尊重することが求められるため、無視はできないものです。
つまり、執行部が提出した議案に可決したものの、事業を進めるにあたって、気を付けてほしいことを議会として表明するということです。
附帯決議案の内容
私としては、「アートギャラリーの管理、運営が未確定なまま予算を可決してよいのか」という疑問が払拭できずにいましたので、附帯決議案の内容としては、以下のような内容で提出しました。
「ギャラリーの管理、運営方法が具体的に定まるまで、予算の執行を留保するように」
採決の結果
この付帯決議案も議案ですので、採決により過半数の賛成がなければ、可決しません。
結果、修正案を提出した4名以外に賛成の議員はなく、こちらも否決されました。
議会の仕組み上、これ以上にできることはありませんでした。
日向市では修正案可決
執行部が提出した議案にたいして、議員側が修正案を出すことはあまりないことです。
また、議員が提出した修正案が可決するとなると、さらにケースとして少ないと思います。
とはいえ、ないわけではありません。
最近では、日向市議会が、市長が出した議案の一部を修正する議案が提出され、可決しています。
議会は行政をチェックする合議制機関
3回に分けて、旧法務局2階についての、議会における審議の内容をお伝えしてきました。
お伝えした通り、修正案、付帯決議案と提出したものの、どちらも否決されました。
個人的には残念ではありますが、全く意義がなかったとは思っていません。
議会とは、執行部の政策をチェックする機関です。
また、議会とは、複数の代表で構成される合議制の議事機関です。
そのため、さまざまな意見が飛び交ってしかるべき場だからです。
もっとも問題なのは、議論もせずに、執行部が提出した議案を右から左に流れるように、チェックもせずに承認することです。
それぞれの議員が執行部が提出した議案をチェックし、それぞれの考えで、議員間で議論ができたことが、最大の意義だと思います。
では、今回はこれで失礼します。