こんにちは。
高千穂町議会議員の板倉です。
2017年最後の記事は、11/29から12/7の間、各地で開催した議会報告会について、書かせていただきます。
■参加人数について
議会報告会におこし下さい!!でも、書かせていただきましたが、町内4箇所で議会報告会を開催しました。
まず、参加人数についてですが、4会場の合計で、127名でした。
議会報告会は平成21年度から開催しているのですが、今年度が今まででもっとも少ない数となりました。
私のような新人議員の誕生により、参加者が増えてくれたらと思っていましたが、その逆の結果となりました。
来年度は、もっと多くの人が来てくれるよう告知に力を入れたいと思います。
■参加者を交えた意見交換
報告会では、まず、議員側から今年度予算の説明や主要事業の説明をしました。
その後、参加者からの質問や意見交換の時間をとりました。
その主要なものについて、まとめます。
(※正式な議事録ではありません。発言内容を省略したり、よりわかりやすい別の表現に変更したりしています。その点、ご了承ください。)
Q.猟師の高齢化が進んでいる。若い猟師を要請する必要があるのでは?
また、ジビエについて、加工品として販売するには、保健所等の手続きでコストがかかり難しいとのこと。なんとかならないだろうか?
A.無理やり猟師にするわけにもいかず難しいが、助成など検討していきたい。
加工所については、先進地を視察したことがあるが、個人ではなく猟友会として加工所を運営していた。ただ、そこでも販売先については課題があるとのことだった。
Q.祖母山登山口までの林道整備について
ユネスコエコパークに登録され登山客が増加しているが、道路が悪い。町道と県道が半々になっているが、まとめて整備できないか?
A.県議とも相談しており、町から県への要望を検討している。
Q.道の駅の交差点はわかりにくく、一方通行を逆走する車がある。何か対策できないか?
A.問題は認識しているが、解決策が出ていない。難しい問題である。
Q.田原診療所の先生が辞めると聞いているが、ずっと利用している人がいる。どうなるのか?
A.町病院から来てもらうという方法しかないのではないかと考えており、要望していきたい。
Q.国見大橋周辺の渓谷を観光資源としていかせないか?
A.すでに県議とも話をしており、町や県に要望をしていけるように準備を考えている。
Q.移住者の受け入れを積極的にしてもらいたい。
A.移住者の多様なニーズにこたえるために、新たに移住促進協議会を立ち上げたところである。
Q.広域消防事務組合の高千穂、五ケ瀬、日之影のそれぞれの負担割合や職員の給与体系はどうなっているのか?
A.負担割合は高千穂町が50%、日之影町26%、五ケ瀬町が24%。給与体系は町職員に準じている。
Q.岩戸中学校跡地の利用について、以前は福祉施設という話があったが、最近は聞かない。どうなっているか?
A.跡地検討委員会で話し合われている。福祉サービス事業者によると、福祉施設については将来の人口減少を考えると難しいとの意見であった。
Q.温泉が赤字だが、人を呼び込む工夫が足りないのではないか?
A.二つの温泉施設で年間約8千万円の赤字である。赤字を削減するべく、料金改定などはしている。
Q.神殿の歩道の舗装工事について、「型押し」という工法でするとのこと。掃除がしにくいし、旅行者のカートも運びにくいのではないか?
A.住民の皆様と共に、説明会やワークショップを何度も開催し、十分に協議、検討をした結果である。
Q.最近、山を見ると全伐採されている林地が目立つ。山崩れや景観上の問題もあると思うが、対策は取られているのか?
A.個人の財産であるので難しい。景観については、景観計画を作成中である。
Q.町道松能橋線の改良工事が止まっている。拡幅工事が難しければ、せめて歩道の設置だけでもできないか?
A.必要となる工事費が10億円で、町の負担が4~5割と見込まれているので、なかなか難しいが、町への要望はすでに予定している。
Q.人口減少が止まらず、将来にたいして絶望的な思いもするが、現状を把握し、話し合い、いい提案を生み出すような、人口問題について話し合う場を民間でつくり、そこに議員も一町民として参加してほしい。
なんとかしたいという人は多くいるし、とくに高齢者は時間が余っているので使ってほしい。
A.議会としても、地元の若者を雇用する企業へ奨励金を払う制度の創設ができないか提案をしたところ。日本全国の自治体で知恵を絞っている難しい問題だが、少しでも前進するように努力したい。
■個人的な反省と改善のアイデア
(1)行政報告になってしまった
先述の通り、最初に議員側から今年度予算の説明や主要事業の説明をしました。
ですが、これだと議会報告というよりは、行政報告になってしまい、どこに議会の意思があるのかが伝えることができません。
議会広報でもそうですが、より、審議の流れがわかるような報告ができれば、より良かったかなと思います。
(2)対面式ではなく車座やグループワーク形式での開催
どの会場においても、議員と参加者が向かい合わせで座りました。
とくに考えもなく、向かい合わせで座ったのですが、議員は住民の代表であることを考えれば、議員も住民の中に入りその一員として報告会をできればよいのではないかと思います。
東村山市議会で実践されている車座形式やグループワークでの開催は参考になると思います。
(出典:議会改革度調査2015議会と住民が対話する場とその充実)
(3)テーマ、ターゲットを絞った開催
今回、参加者の7割以上が、60歳以上の方でした。
また、漠然とした報告会のため、話がいろんな方面へとび、議員と参加者で議論を深めるといったことができませんでした。
それよりも、宮古市議会がされているような、テーマとターゲットを絞ったワークショップができれば、全体として、より多様な人が参加できますし、議員も一町民として、参加者とともに議論を深めることができるのではないでしょうか?
(出典:議会改革度調査2015議会と住民が対話する場とその充実)
■政治と皆様とつなげたい。
まとめとして、今年最後の投稿ということもありますし、書かせていただきます。
私はもともと政治に関心がありませんでした。
選挙に行かないことが、ありまえでした。
なぜなら、当時の私にとって政治のことは、まったくの他人事だったからです。
私は都会育ちなのですが、都会にはない魅力を地方に感じ、高千穂町にやってきました。
そして、高千穂町は想像以上に魅力あふれる場所でした。
ですが、10年後、20年後を思うとき、高千穂は、そして日本はこのままで大丈夫だろうかと思うようになり、徐々に、政治や議会に興味を持つようになりました。
日本の政治は、観客型民主主義と揶揄されることがあります。
観客席で、政治について批判はするものの、けっして自らはグラウンドにおりない、というものです。
かつての私は、観客席にも座っていませんでした。
ですが、今、高千穂町議会というグラウンドでプレーする一員となりました。
政治なんて興味がないという人の気持ちもわかる私だからこそ、皆様と政治をつなげたいと思います。
議会とは、私の理解では、自分がすんでいる地域のこれからについて話し合う場です。
ぜひ、多くの人が、自分が住んでいる地域のこれからについて自覚と責任をもち、選挙の時だけ投票に行くのではなく、議会と関り、政治に参加することが当たり前な社会を目指し、活動していきたいと思います。
私個人としては、議会のことをより身近に感じてもらうべく、このブログをつづけていくことと、先日、初めてした「議会報読んでみよ会」のような取り組みを、来年はより活発にしていきます。
(参考)
議会報読んでみよ会を開催します!!
どうぞ、来年もよろしくお願いいたします。
それでは、皆様、良いお年を!